訴訟取下の際に県に要望書を提出
２０００年３月２７日
岐阜県知事 梶原拓 様
岐阜県教育委員会教育長 日々治男 様
くらし・しぜん・いのち 岐阜県民ネットワーク
事務局 寺町知正
岐阜県山県郡高富町西深瀬２０８
TEL・FAX 0581-22-4989
ケイタイ
090-1827-0949
県立盲学校の用地購入について
岐阜県は県立盲学校の移転用地として岐阜市北野町７０番地の１の土地１万６６７４uを、国より購入する予定でした。そのために、昨年３月県議会に、３１億７３１９万５０００円を上限とする債務負担行為（５年間）及び本年度の損失補償額を１５億１７６５万９０００円とする予算を提案、議決を得ていました。
そして、本年１月上旬に国と売買契約（土地開発公社を通じて）する予定で、国を含めた関係者の間で調整が進められていました。
しかし、この土地はもともと岐阜県所有で、県立医大の国への移管の経過の中で１９７０年に国に寄付された、という背景があります。
岐阜県は、県民や県議会に、このことを含めて、取得計画を全く知らせないまま、この土地を時価で買い戻そうとしていました。
そのようなことは、県民感情として、決して容認できないことから、私たちは、１２月６日付けで岐阜県監査委員に土地取得費の支出を差し止める勧告、同時に外部監査や委員の除斥を求めて、監査請求いたしましたが、２月３日、これを棄却とする通知がありました。
そこで、支出の一部差し止めを求めて、原告１１名、被告２名とする住民訴訟を、２月１０日に岐阜地裁に提起いたしました。
今年度内に契約する事は既定のこと、とされていたので、３月２１日に情報公開請求したところ、本日２７日（月）、当該契約書が公開されました。
私たちとしては、今回、最終的に１９億５６８７万７０００円を売買価格とする契約の締結は、県民感覚、納税者感覚として、社会通念上も許容される範囲のものと考えます。
よって、一部差し止めを求めた住民訴訟の第一回口頭弁論が３月２９日に呼び出しがなされているところ、契約額その他の内容が確認できましたので、提訴の所期の目的が実質的に達成されものと判断し、別紙のように、３日２７日付けで訴訟を取り下げる手続きを裁判所に行ないました。
県立盲学校移転事業の必要性には疑問がありません。また、法的に土地の所有権が国に移っていることは、動かしがたい事実であることから、国から無償で返還することを求めるのは困難であると考えられます。
そんな中、売買価格を１９億円台にまで引き下げるように国と折衝を続けられた県幹部や担当の皆さんの努力に、私たち県民は、率直に、敬意を表します。
貴職におかれては、今後とも、適切適正なる県予算の執行につとめられ、県民の財産の保全、そして県民の福祉や生活の向上のために、なお一層、精励されることを期待いたします。
以 上
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第一回弁論期日二〇〇〇年三月二九日一時一〇分
平成一二年（行ウ）第一号 県寄付土地買戻金支出差止請求事件
原 告 寺 町 知 正 外一〇名
被 告 梶 原
拓 外一名
訴訟取下書
岐阜県山県郡高富町西深瀬二〇八番地の一
原告選定当事者 寺 町 知 正
岐阜県美濃市大矢田一四三四番地
原告選定当事者 後 藤 兆 平
二〇〇〇年三月二七日
岐阜地方裁判所 民事二部 御中
記
頭書事件に関して、かつて県が国に寄付した土地を買い戻すために、三一億円余の予算を組み、これが議会で承認されていたところ、原告は、このうちの一部の支出の差止を求めて、二月一〇日に御庁に提訴いたしました。
その後の三月二一日、売買価格を一九億円余とする取得契約が締結されたことが、本日、契約書の公開で明らかとなりました。
原告としては、支出の一部差止を求める訴訟の目的が、実態的に達せられたものと判断し、ここに本件訴訟を取り下げます。
以 上
原 告 寺 町 知 正
外一三名
被 告 岐阜県知事 梶原拓
右当事者間の平成一一年（行ウ）第二四号ゴルフ場開発文書非公開処分取消請求事件について、一身上の都合により、原告としての訴訟を取下ますので、ここに届出いたします。
一九九九年 月 日
選定者（原告）
住所
氏名
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