《5/15自主「議員と市民の勉強会」を終えて》

起死回生の「自主勉強会」が終わった
 (報告 今大地はるみ)


 1月の「議員と市民の勉強会」後、参加者全員で次回の勉強会の企画に関わると決めていたにもかかわらず、企画を立てられないまま、時間だけが過ぎていった。寺町みどりさんに講師依頼したまま、担当がドタキャン。当初、小川さん・田島さんだった担当が小林さんに変わり、最後はわたしが引き受けた。結果的には、講師が考えていた構成案を「条件つき」で使わせてもらうことにこぎつけた。
5月15日(日)、名古屋市内の会場に集まった参加者は勉強会プロジェクトの5人。
 セッション@は10〜13時(180分)。テーマは「一般質問の事後評価から問題を意識化する」。進行は担当のわたし。
 まず、あらかじめ課題となっていた「一般質問の議事録の自己評価」をもとに、参加者全員分をそれぞれ評価した。甘くなりがちな自己評価に対して、お互いに評価・分析しあうことで問題点を発見するのがねらいだ(持ち時間20分×5人)。
 講師なしでする条件として「@課題をこなすこと。Aタイムステーブルを守ること。B事後評価を出すこと」と言われていたが、ここで大切なディスカッションを抜かしたまますすめてしまった。
 次は、共通する問題点を糸口に全体のディスカッション。テーマは「わたしの一般質問の問題点はどこにあるのか」だった。中盤になりようやく盛り上がったが、獲得目標には届かなかった。講師なしの勉強会は不完全ではあったが、それぞれ自分が一般質問のどこでつまずいているかが分かった。 
 これまでおろそかにしてきた事後評価の大切さは理解できたが、次の勉強会の企画ができないということは、3つめの条件の「5月の自主勉強会の事後評価を出すこと」がきちんとできていないからにほかならない。
 まずは勉強会の成果を、6月議会の「一般質問」に反映させることが当面の課題である。
          
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「自主勉強会」に参加して
        長野県下諏訪町・青木利子

 
 勉強会は当日の朝5時までMLでの連絡が飛び交っていました。会場までの電車の中でも宿題の「議事録の事後評価の確認」、「企画会議での意見のまとめ」で2時間がこんなに短く感じたことはありませんでした。
 今までいくつかの女性議員対象の勉強会に参加してきましたが、講師の話を聞くことが主体で受動的なものばかりでした。
 4月に「む・しネット」会員になり、勉強会に先だち「テーマに添った本を自分で選んで読み、それを元に課題をこなす」という宿題をいただき、「本当に宿題をこなせるかしら」と驚くばかりでした。
 勉強会が始まると5人の一般質問の議事録を厳しい視点で批評し合いました。私自身、自分のテーマと重なる部分もあったため、「行政担当係からの依頼をテーマにし、再質問しなかった」ことについて全員から厳しく「あなたは市民派議員ではない」と指摘され、改めて自分の弱点が浮き彫りにされました。
 与えられたタイムテーブルをやってみて、要点をきちんと整理できないと議論ができず、反論もできないということが分かり、事前の読み込みと集中力の重要性を感じました。
 次に「立論・技術的な問題など共通項の話題を深めていく」から始まったディスカッションでは、焦点が時々薄れて個別政策になるのを、軌道修正しながら進めました。
今回の勉強会から、私が学んだことは、「まず自分が何を獲得したいのかをしっかり持って臨まなければ、何も獲得することはできない」ということです。今までの勉強会では決して得ることができない貴重な勉強会であったと思いました。
 6月の一般質問ではまず、獲得目標は何か、どうやったら達成できるのか、を時間をかけて考え、ストーリー性のある文章を組み立て、政策実現を目指し、自分が納得できる一般質問にしたいと考えています。

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「一般質問の事後評価から問題を意識化する」
         三重県桑名市・小川まみ


 今回の勉強会で分かったことは、自分がした評価と他人がした評価が違う、ということである。自分が行った事後評価は、どうしても「事前ヒアリング」の手ごたえなど、周辺状況を加味して、「獲得目標にどれだけ近づけたか」で判断してしまっていた。一方、他人が行った評価は、議事録を読み込み、余分なことを一切排除してそこに書かれていることのみで一般質問を評価した。そのため、一般質問の技術的な面をよりはっきりと浮き彫りにすることができた。一番の違いは、厳しい目で事後評価したつもりでも、やはり「自分には甘い」ということだ。
 私の場合、悪かった事例は、その時の場面が再現されて感情的になり、冷静な目で事後評価すること自体が難しかった。その理由は、自分の悪い点に気付きながら、認めたくない、言い訳をしたいという気持ちが働いてしまったからだと思う。そこを「獲得目標がずれている」「論点整理がされていない」とズバリ指摘され、ちょっと悔しいおもいをしたけれど良い経験になった。
 良かった事例でも、事前のヒヤリングの段階で、かなり良い返事をもらっていた安心感から、本番では他の質問に意識が移ってしま
っていた。議事録を読み返してみると、それほど良い答弁ではなかった。当然、他の参加者から「詰めが甘い。なぜこれが良い事例か分からない」と指摘を受けた。
 今まで、議会が終わるとほっとしてしまい、当日の印象だけで、良かった、悪かったと判断していた。毎回、自分の発言箇所は録音テープを聞き、議事録も読んでいたが、事後評価にはなっていなかったこともよく分かった。
 今回の勉強会で、人間の記憶がいかにあいまいであるか、自分自身を厳しく客観的に捉えることがいかに難しいかを実感した。自主勉強会で気付いた自分の癖や弱点を直すためには、きちんと一般質問を事後評価することを習慣づける必要があると感じた。

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初〜「講師のいない勉強会」
        京都府木津町・呉羽まゆみ


 「む・しネット」会員となって1年。今回の勉強会は、講師がいない(講師がいなくてもできる)「一般質問の事後評価から問題を意識化する」。事前の宿題は、過去1年間で良かったと思う一般質問と、良くなかったと思う一般質問を各1問選び、他の参加者の分もよく読んでくること。いつもの「参加型勉強会」。今までと異なるのは、講座全体にわたって議論をまとめていた講師のコメントがないこと。それゆえ、今まで以上に、参加者全員の姿勢が、そのまま最終的な勉強会の着地点を決定するということ。
 私が獲得した最大の収穫は、一般質問の良い・悪いと判断する基準の一つに気づいたこと。そもそも一般質問は、行財政全般にわたる議員主導による政策論議(『議員必携』より)の場である。はなやかで意義のある発言の機会であるため、今までは、目先の表現すなわち、「はい、やります」という答弁が獲得できることが良い質問であると錯覚していた。
 しかし、今回のていねいな議事録の読み込みと、当日の参加者同士の厳しい指摘を通し、言論で詰めていく議員の手法の過程が明確であるほど質問としての出来ばえが良いということに気づいた。たまたま、「やります」といえる時期にあって実現できただけで、その質問自体が良かったということにはならないこと。一方、「検討します」と言われている質問の中にも、良いものがあることを実感。今までの勉強会で学んできた手法、「政策を設計する」力の違いをまざまざと感じた。
 かくして、事前の質問選びの際に苦労した理由が、勉強会を終えて初めて理解できた。つまり、どれが良い質問でどれが良くないか選び取ることに迷ったのは、そもそも指標に気づいていなかったから。さて、今後にどう活かす? 設計力の重要性を認識したから、その手法を獲得すべく、まずは今までの一般
質問を読み返すことから始めたい。

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セッションA「企画会議」
(午後2時〜)

課題発見からニーズを満たす企画を
         長野県穂高町・小林純子


 1月の勉強会の反省を受けて、5月の勉強会の企画には参加者全員がかかわろうということになった。「自分たちの課題を発見し、ニーズを満たす企画を立てる」という議員にとって最も必要なスキルを鍛えていくには、実践の前段として企画力など基本的な仕事力を養う場が必要と考え、新たに「企画会議」を位置付けることにした。
 その初めての「企画会議」。事務的な内容の確認と、これまで続けてきた勉強会の問題点の洗い出しや、今回の勉強会の準備段階で起こったトラブルの事実経過についても話し合い、まとめをした。
 次に、今年度の勉強会運営のテーマと獲得目標を、1年後の自分〜議員としての理想の姿〜をイメージしてきたレジュメをもとに検討。議員の仕事は広範なものであり、議員の理想像が端的に表れる場である「一般質問」を何とかしたいというニーズが際立った。それは、「一般質問を組み立てる」ための企画力、論理力、分析力などを身に着けたいというニーズであり、これらをキーワードとして、さらに検討を続けることにした。また、各回の勉強会のテーマ=学びたいこととしては、「KJ法」「事後評価」「知的財産権など情報の取扱」「パソコンの活用法」などが挙がり、こちらも話し合っていくことになった。
 最後に、今年度の勉強会、企画会議、議会ウォッチングのスケジュールと担当者について検討。担当が未経験の新入会員がいるので、サブを2回経験したらチーフを務めるなど配慮しながら担当者の割振りの案を出していった。午前中の勉強会の余韻も残るなか、気持ちとしては意欲的だったが、現実には毎月の活動は無理との不安もあり、企画全体についてはこれからML上で議論して進めることになった。

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早くも軌道修正、新自主勉強会
〜今年仕込んで、いつか蔵出し〜
          運営スタッフ・高瀬芳


 5月15日午後の「企画会議」は、「5月勉強会」の事後評価と、今年度の自主勉強会の活動企画という二部構成で行った。
 まず今大地さんが進行役を務め、直前の勉強会の事後評価を行った後、小川さんが「1月の勉強会以降、4月下旬までの勉強会の企画の事後評価」を提出し、大きな問題点を挙げた。4月下旬以降については、「当事者意識の不足」「意思決定手順の省略」「連絡不足」「情報提供者への配慮」の問題が起こったので、参加者もその観点から事前に事後評価を行っていた。小川さんの発表の後、参加者からは企画当時の自分の気持ちなどが率直に語られ、個々の事後評価をさらに深めた。
 次に「年間および各回のテーマ」について話し合った。いつも最も時間がかかる議題なので、あらかじめ「1年後になっていたい自分の姿」を考える宿題を出し、当日までにメーリングリスト上で議論するはずだった。ところが、担当の私が、本番直前のトラブル対応に追われ、宿題をもとにレジュメを作るのが精一杯。事前に議論を始められなかったばかりか、議論を段階を踏んで着地点へ導くための台本を作る余裕がなくなった。その結果議論は散漫になり、年間テーマのキーワードと各回で取り組みたい活動を挙げるのみで、再度ML上での検討へ持ち越しとなった。
 「5月勉強会」の事後評価と、新しく3つの活動を行う自主勉強会の年間企画を話し合うという過密スケジュールだったため、多くの検討課題を残した。年度が始まってから年間企画を立てるので、企画ができあがる間もなく最初の活動時期が迫ってきてしまった。「勉強会」「企画会議」「議会ウォッチング」という3つの枠を一度外してメンバーを再募集することでこの日の参加者は合意した。 
 私自身は、勉強会の企画をスムーズにこなせるようになるための資料を作ることを考えている。
 そして、いつか三位一体の自主勉強会を実現したい。