2000年3月議会
◆《第1問》入札と契約の透明性と経済性の確保について    助役
 行政の透明性及び信頼の確保し、経済性を高めるために、国や全国の自治体が、入札制度改革と情報公開に取り組んでいます。

@随意契約は、ややもすると不透明で経費節減に反する、との指摘が強い。今まで、高富町は、努力して随意契約を減らしてきていることは、自慢していいことだ思う。そこで、今年度の入札と随意契約(町が選定委員会を通すとしている「随意契約による事ができる場合」のうち、規則で定める額を越えるもの)の比率(総額と件数)はどのようか?

A随意契約の場合、複数の業者からの見積もりが原則とされている。この際、意識して、新規業者にも見積もりを出してもらうと、格段に低価格で見積もられることが、経験的に知られている。良質の業務、性能の確保は当然だが、行政側が積極的に新規業者に見積もりを求めることは、以前からの業者の価格試算を見直させる刺激にもなる。意識的かつ積極的に新規業者に見積もりをとるようにしてはどうか?

B今年度の、高富町の行った入札に関して、
◎総件数と、それらのうちの最高の落札価額、最低の落札価額及び平均の落札価額

◎同じく、設計金額に対する入札予定価格、それに対する落札価格(請負価格)の比率に関して、最高率、最低率、平均率はどのようでしょうか?

C一昨年4月、昨年10月、そして今年2月1日にも、国から入札予定価格の事後公表の指導がありました。岐阜県も、昨年1月より、すべての公共工事について、入札予定価格の事前公表を行うことを決定、見習う自治体もいくつもあります。岐阜県は実施に当たって「透明性を高めるうえで事前公表が適切」「業者間の競争を促して工事費用も安く抑えることができる」 「疑惑を招くことも避けられる。」とコメントしています。
 同時に、これら先進自治体の経験から、「事後公表では、廉価とする効果が出ないこともある」、「事前公表とともに、談合防止の制度改革が必要」というのが最近の考え方です。進んだ自治体では「確かな談合情報があった場合、指名業者をくじ引きで決め、談合できないようにする」とか「談合情報が入ってもそのまま入札を実施し、結果と情報が一致した場合、入札を無効とする。(岡崎方式)」また「談合の温床になると指摘されている、設計内容現場説明会の廃止」や「不正行為を行った業者へはペナルティーを与える」など様々な改善がされています。岐阜県も3月8日、岡崎と同様に「入札を無効」制度を実施、同時に工事費積算内訳書の提出を求めることを発表しました。

◎当町も改善を求める国の意向に従い、また各地の取り組みを参考に改善してはどう
でしょうか。考えられる具体的な改善点をお答え下さい。

◎高富町においても、入札予定価格の事前公表や「入札を無効にすることも有り得る」などを速やかに実施すべきと考えますが、いかがでしょうか


◆《第二問》介護保険と高富町の福祉サービスの展望は    保健課長
 介護保険開始まで、残すところ2週間となりました。国の政策がたびたび変わり担当職員の皆さんは、さぞご苦労されたことと思います。
@介護保険の申請・認定は順調か?不服の申立はあるか?あればその対応は?

Aケアマネージャーの不足が心配されていますが、町はどうしますか?

Bサービス必要量から見て、供給料が不足しているサービスとその対応は?

C福祉事務組合が上乗せサービス、横だしサービスを行わない理由は何か?

D高富町は組合のサービスを補い、町民の福祉をさらに向上させる意味で、ミニデイサービスを始める予定だが、この事業の経緯と内容、事業主体、将来展望及び他市町村の(同種の事業)の動向は?

E従来は、高富町の福祉の実際は、社協に依存するところが多かった。例えば、福祉課が担当して、新年度から始まるところの、地域の子育ての先輩たちが自宅を活用しながら、託児や子どもの世話を有償のボランティアとして子育てサポートする「コミュニティママ」という新しい事業も社協に委託される。社協はいわば、町と一身同体である。しかし、介護保険のサービスは、介護を受ける側が15、6の指定業者の中から選択できることから、社協は民間の業者との激しい競争の波にさらされる。社協の経営、運営には大きな不安を感じるが、責任ある自治体として、将来をどのように展望するのか?

F高齢者や障害者への劣悪なサービスのおそれが強く懸念されている。国は2月29日、介護保険を第三者が点検・監視するオンブズマン委員会の設置を表明し、今回は相談機能を重視し、オンブズマンの名称は使わず、相談ボランティア事業と位置づけているものの、先行きは不透明です。オンブズマン委員会の設置を独自に設置をきめている自治体もあるが、福祉事務組合及び高富町はこの単独で同趣旨のものを設置する計画はあるのか?


◆《第三問》開かれた教育子どもを尊重した教育の実現       教育長

 文部省や県の進める開かれた教育の場、そして子どもを尊重し、保護者と意志の疎通したた教育の場の実現が急がれています。

@「ひらく」の視点で
国が法令を改正し、学校評議員制度を方向づけしました。さらに、岐阜県はこれを前倒しで既に実施し、県内市町村にも設置を求めています。学校評議員制度の趣旨と高富町における現状はどのようですか?

A「保護者」の視点で
小学校1年生の時に使う算数セットがありますが、保護者が小さな「おはじき」まで名前を記入するなど大変な負担を伴い、同時に不効率でもあります。道具も、昔から全く変わっていません。そこで、教材として学校に常備するように予算措置する教育委員会も少なくありません。新入生を迎えるこの時期、予算権限をもつ教育委員会の見解はどのようか?

B「子ども」の視点で
◎小中学校での混合名簿は、県レベルでは、静岡県が98%、三重県では89%実施され、全国でも41%の実施状況です。高富町教育委員会の方針と方向性はいかがですか?

◎県教委、町教委には、今年度、高富町の小中学校からは、「教師による生徒・児童への体罰」や、「生徒・児童の事故及び暴力事件」、そして「いじめ」の報告書は一件も出されていません。
 しかし、現実にはこれらの事案はいくつもが指摘されています。
報告書が出ないのは、教育委員会が、事案が生じたら逐一報告するように厳しく指導していないからではないか?

 今年度、本当に事案が一件もなかった、といいきれるのか?

 それとも、具体的な事例を承知、把握しているのか?

 何れにしろ、学校現場では、それらは決してあってはならないことだ、という認識が甘いのではないか?


◆《第四問》ゴミの焼却や地球環境村と行政対応     環境課長

 高富町には大きな焼却炉が2基ある。これらは3年前に、ダイオキシン対策として強化された基準を合格した施設として建設された。しかし、その凄い煙りを見て驚き、なかには時期や風向きなどで匂いやノドの痛みを訴える人もいるなど、周辺の住民には大変困っている人も少なくありません。

@◎高富町役場庁舎に隣接している焼却炉についての町の思いと対応はどのようか?

◎両方とも、3年後に再度、基準強化されると使用ができなくなるが業者の将来の計画はどのようか?

A町南部の家具工場の簡易焼却炉について、不安を持つ意見がいくつも寄せられている。業務用資材の処分として、規制の対象ではないのか?
 その対応の現状と今後の展望は?

B町外の人から、高富町は野焼きが多い、との声を聞く。野焼きや投棄などの苦情があったときの対応の現状はどのようか?
 当事者への報告はできているか?
処理方法及び苦情の連絡について、町民の皆さんに何を求めるのか?

C地球環境村計画の現状は?