01年3月議会 2001/3/7 通告期限

◆《第1問》公正な選挙と自由な地域社会の実現に向けて   総務課長
(1) 1月の岐阜市長選では、選挙後に幹部職員が「公務員の地位利用によって特定候補のための運動をした」として逮捕されました。市長選前から告示されていた県知事選でも、県職員が公務中に、県庁内で選挙運動をしている、との疑念が報じられました。
 自治体の一般職員と当該自治体を選挙区とする長や議員の選挙との係わりについて尋ねます。 

@選挙前に特定候補の後援会事務所に出入りすることはよいか。選挙期間中の選挙事務所に出入りすることはどうか。

A特定候補の後援会にカンパや寄付をすることはどうか。選挙期間中の候補者に対してはどうか。

B特定候補の後援会の名簿集めをすることは、どのように判断されるのか。

C特定候補の後援会の名簿を使って電話かけをしてくれと頼むことはどうか。

(2) 99年8月24日に行われた議員選挙の立候補予定者説明会で、町選挙管理委員会は、参加者からの「候補者のポスターやハガキに自治会推薦と書いてよいか?」との質問に対して、次の主旨の回答をした。
 「自治会推薦について、県の見解は次のようです。自治会の全部の世帯からの参加がある総会で、一人も反対のない全会一致で決定された場合であるなら『自治会推薦』という言葉が使える。なぜなら、投票は個人の権利であるが、この『投票』という権利を誰かが束縛することになってはいけないからである。しかし実際には、全員参加の総会で全会一致ということはまずないだろうから、実質的には、自治会推薦という言葉は使えない。」と回答しました。その後、法律が変わったとは聞きません。以下、質問します。

D自治会が特定候補の推薦を決定し、これを印刷物にしたり、流布することをしてよいか。

E自治会長活動費補助金交付要綱と自治会長研修費助成交付要綱では、補助対象は「高富町自治会連合会規約に基づく会員」とされ、自治振興助成金交付要綱では「この要綱による助成を受けることのできるものは、各自治会に加入している会員を対象に自治会単位とする」とされている。このように町から各種補助金などを受けている自治会が、特定候補を推薦したり、応援することはできるのでしょうか。

Fまた、自ら補助を受け、もしくは補助団体の代表である自治会長や役員が特定候補の選挙運動や事前の後援会活動を行うことは許されるのでしょうか。

Gそして自治会長や役員が、後援会の集会のよびかけや、選挙期間中の集会の呼びかけなどをすることは、許されるのでしょうか。

(3) 町倫理条例第3条は議員及び町長の倫理基準を定め、その6号では「町及び特定団体から委託又は補助金を受けている団体等を自己の利益のために不正な方法で利用してはならない」としています。

H主語である政治家の行為の相手方として、高富町の自治会がこれにあたるか。

I他には、どのような団体があるか、主たるものを示されたい。


◆《第2問》
ゆとりある教育、子どもを尊重した教育の実現にむけて     教育長
(1) 全国各地で30人学級の実現に向けて要望や議会請願などが行われてきました。国や必ずしも肯定的ではありませんでしたが、今の国会に、公立の小、中、高校に関して、都道府県の判断で学級編成の弾力的な見直しを可能にする法案を提出した、とのことです。

@ゆとりある教育の原点は、教育委員会のためなのか、教師のためなのか、子どものためなのか?

A「県の判断を可能」としたことに関連して、岐阜県の新年度の方針をどのように理解していますか
B「学級編成の弾力的な見直し」について町教委はどのように考えますか?

C先の県の方針を受け、新年度の高富町の学校教育の現場では、ゆとりある教育の実現のために、どのような方向が見込まれのでしょうか?そして、将来の方向性はどのようですか?

(2)学校で使われている男が先、女が後、と言う順番の名簿を、男女の区別なしに並べていく名簿を「男女混合名簿」といいます。
 小中学校での男女混合名簿は、県レベルでは、静岡県が98%、三重県では89%実施され、全国でも41%の実施状況(数年前の数字)です。
 高富町では、今年度より3校の小学校で実施され、町内の83%の小学生が混合名簿で学校生活を送ってきました。

D実施して一年、子どもたちの感想、教師の評価、保護者の意見をどのように受け止めていますか?
E新年度の各校の予定をどのように理解していますか?


◆《第3問》
中濃競輪組合の精算について 総務課長
 中濃競輪組合について尋ねても、なかなか詳細が明にされません。極めて不透明な感じを抱かざるを得ません。1957年に設立され、累計で29億円の収益があり、高富町にも2億円の配当があった。が、95年以後は収益がないとの決算の報告がされた。それが、今年突然に「8000万円の赤字になる見込み」という。数字のトリックではないか、と疑いたくなる程の額です。

@ 収益の推移について、5年毎(57、62、67、72、77、82、87、92、97年)の単年度収支の額(黒字いくら、赤字いくら)はどのようであったか。

A なぜ、今年度、突然赤字額が多額に計上されたのか、その事情や経緯は?。

B 代替補償で7000万円、岐阜市に払うという。その代替補償の具体的な意味、代替補償を必要とする法令等の根拠、そして額の算定根拠はどのようか。


◆《第4問》
市町村合併と道路等  企画課長
 突然に山県郡合併検討協議会ができた。報道によれば、町長が「まず山県郡が合併して市制を敷くことが先決、岐阜市とはその後の課題」と強調した(2月19日・岐阜新聞)、とされ、まるで確定したことのようにもとれる。

@なぜ、今、合併を具体化しようというのか

A合併のメリットとデメリットを示されたい。

B報道によれば、「合併により10年間に147億円の合併特例債をかりることができる。特例債を使い、高富町はインターチェンジの周辺整備、美山町は県営工業団地の建設、伊自良は生涯学習施設を併設した教育施設「文化の里」の建設を進めようとしている」(2月22日・読売新聞)、とまででている。合併特例債の意味はどのようか。

C合併特例債と経費削減で147億円(総務省試算)との報道だが、どういう根拠か

D三町村が報道のようにその分配を適当に決めていけばよい、と考えているのか。

E報道の「高富町はインター」について、道路計画は国道であるから、高富町や地元自治体の予算は関係ないばす。地元市町村が莫大な財源を必要とするというは何を想定しているのか。

F全国一斉に走ったら、ただでさえ赤字の財政、当然どおり予定合併特例債が来るはずがない、と思うがどうか。

◆《第5問》
ミニ・デイサービスと社協の展望はどのようか  保健課長
 今年から社協に位置付けられつつ始まったミニ・デイサービスは大変好評です。介護保険が始まって福祉業界も格段と活発になると見られていましたが、全国的にみて、社協を除いては苦しいところが多い、と言われています。一方、ほとんどの社協は運営に問題がある、ともいわれ続けています。
(1)今年の予算は約500万円であるが、その内訳と来年以降の予定は?

(2)現在、具体的な大きな経費を用いないようにしていることもあってか、人件費が大部分のようだ。今後は、参加者からのいくらかでも徴収するようにしていくのか、今のままで行くのか、どうか。その理由は。

(3)事業の展開に関して、@社協を中心にその運営方針の中に位置付けて行くのか、A高富町の主導で運営していくのか Bスタッフの発想・現場の実感を中心に展開をはかっていくのか

(4)将来については、社会ではNPOがいろんな場でいわれているが、どのような展望をもっているのか。3〜5年の中期展望はどのようか、また長期的展望はどのようか。

(5)昨年3月、社協の経営が心配、とお尋ねした。介護保険が始まり、大きな転機の一年であったが、社協の活動の財政状況、将来展望はどのようか。