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 美山のおいしい水とカルシウム (全文。語尾調整済)


《問・寺町》
 美山地区では、簡易水道を統合して上水道にする基本計画があり、旧美山町時代の1998年(平成10年)から、総事業費43億円で着手されている。
 美山・神崎の円原水系の水は美味しいことで有名。遠くから、この源流まで水を汲みにくる人が多数あるほどだ。美山の水道の統合計画の一番おおきな部分は、この円原水系の美味しい水を市民の各家庭まで供給しようというわけだ。
 @事業の進捗状況と今後の見込みはどのようか。

《答・水道部長》
美山地区では、現在合併前からの継続事業である、統合簡易水道事業を実施している。
 事業の内容は、中洞地区を除く小規模な4つの簡易水道(谷合・乾・北武芸・富永)を統合し上水道とするもので、新しい水源地及び配水池の設置、老朽化した施設の改修を行うことにより、給水の安定化を図るとともに、水道未普及地域への配水管の拡張を行うものだ。
 事業期間は、平成10年度から平成18年度までの9年間、総事業費は当初約43億円で計画したが、管の埋設深の変更等による経費縮減により、現在の見込みとしては、約41億円である。
 「現在までの事業全体の進捗状況と今後の見込みについて」は、現在までの事業全体の進捗状況は、平成15年度末の実績で74%、平成16年度末では84%を見込んでおり、平成18年度には当初の計画どおり、事業を完了する予定である。

《問・寺町》
 A円原水源のうち、給水開始している地域と、今後の予定の地域と時期はどのようか。

《答・水道部長》
事業を進める上で、新しい水源について水質・水量等の面から調査を行った結果、円原地区に新しい水源を求めることに決定し、これでもって事業の認可を受け、平成13年度には水源地及び配水池が完成し、平成15年8月から配水管の改修が済んだ北武芸の(笹賀・徳永・佐野・青波地区)、富永地区、田栗地区、片原地区に給水を開始している。
 今後に給水開始予定の地域及び時期は、谷合地区、西武芸地区、葛原の一部(百瀬・神有・上馬場・下馬場・山戸地区)が平成17年度、神崎地区、谷合の一部(三日月・九合・平・すべり石・瀬見地区)が平成17〜18年度となっている。

《問・寺町》
B給水開始した地域から寄せられている声はどのようなものが、どの程度あるか。

《答・水道部長》
 給水を開始した地域から市に寄せられている声だが、平成15年8月に給水を開始し、しばらくが経過してから、ボイラーや湯沸かし器が目詰まりをおこすなどの苦情が10件程度寄せられた。

《問・寺町》
 Cそれらに対する市の対応と見解、そして今後の対策はどのようか。

《答・水道部長》
 旧簡易水道の水を給水していた時期には特に問題はなく、円原水源に切り替わった後に苦情が発生したため、市してはただちに原因の調査及びその対策を検討した。苦情をお寄せいただいた方には、調査及び対策のためにしばらくの猶予をいただくように説明して参った。
円原水源の水質については、統合簡易水道事業の認可を受けるとき及び給水を開始してから毎月水質検査を行っているが、水道法に基づく水質検査は厚生労働省の示す基準値以下で、飲料水として適正である。
また、工業用水道供給水質についても、工業用水道維持管理指針が示す標準値以下で適正となっている。
旧簡易水道の水と変わった点としては、厚生労働省の示す基準値以下ではあるが、硬度(カルシウムなどのミネラル分)が高くなったこと及びPH値が上昇したことである。 調査の結果、ボイラー等の目詰まりの要因として、硬度及びPH値が高くなった水をボイラー等で加熱することにより、カルシウムが析出し付着したものと考えられることから、現在までに保健所と相談の上、対策を検討して参った。
その結果、美味しい円原水源の水を生かす最適な対策として、円原水源の水に現在予備水源としている旧簡易水道の水を混ぜ、硬度を下げる方法で水質の変更を行うこととした。
なお、本対策は早速来年1月から実施して参るが、先ほど説明した今後給水を拡大していく地域における給水開始は、この水質変更による効果を確認してからとなりる。また、北部の片原、神崎地区については、この水質変更では対応ができないので、現在経費、効果の面から対策を検討しており、別途対応させていただく。

【寺町のコメント】予想外の目詰まりへの応急の対応は旧簡易水道の水を混ぜること。
美味しい水を水割りしてはもったいない、とも。円原水源を地下深くでなく地表近くで取ればいい、という声も聞きました。長期的な展望も検討して欲しいと思います。