発言のぺージに戻る
トップページに戻る

2009年第4回定例会・12月議会(11月30日から12月15日まで) 

 
★★一般質問  2009年12月1日通告の一般質問の要点と通告全文を紹介します 
   一般質問。私は12月11日(金)の午後
ブログでは、下記質問につき、ブログだからできる各種関連資料にも引用・リンクしています。

 (12月20日追記) 3つの質問とも、「通告文」の次に続けて、「本番の質問と答弁を読みやすく対応させて」掲載しました。
1.地方議会議員年金は廃止すべきとの市長の意見表明を  答弁者 市長
 印刷用 通告全文 PDF版 79KB
《質問要旨》 市民から、議員特権と批判の絶えない「3期12年以上」で退職した議員への年金の問題。この年金制度は、存続のために、議員の掛金率の引き上げと給付の削減がされてきた。
それでも、2年後(の2011年度平成23年度)には破綻するといわれている。

 今年、国では、「現職議員の負担金をさらに引き上げ年金給付を引き下げるなどして存続させる案」や「制度を廃止する案」を検討している。
これに対して、全国市議会議長会は議員負担などを現状のままにして、自治体による公費負担を「さらに10%増やす」よう要求している。

このような中、山県市議会は、11月30日に「地方議会議員年金制度の廃止を求める意見書」を国に提出することを全会一致で議決した。意見書は全国で6番目と報道されている。
山県市では、月額32万円が1人の議員報酬。現職議員には年金掛け金の納付義務が課され(地方公務員等共済組合法166条1項)、毎月の報酬からの天引きされる(同6項)掛け金が一人「5万1200円」。
期末手当からの天引き(同7項)は、一般の議員で年間「9万8400円」。
これら年間合計で議員1人当たり「71万2800円」の現職議員の負担(掛け金)がある。
16人の議員の負担合計は年間で「1143万4350円」。

議員年金の給付に要する費用は、前記の議員負担分のほか「地方公共団体が負担する」(同167条各項)とされている。山県市の公費の負担は現在で諸費の50%弱の割合と推測する。

1. 山県市の年間の負担金額及び事務費負担金額、その合計額はいくらか。

2. 市内で、実際に議員年金を受給している本人の数、本人でない場合の続柄と人数はどの ようか。年間の支給総額はいくらか。支給対象とされる続柄はどこまでか。

3. 過去に議員であった人やその遺族への年金は、憲法や判例解釈として、基本的に廃止できないとの認識か、廃止できるとの認識か。減額できると見られる範囲はどのようか。

4. 制度が続くかぎり山県市の公費の負担は永久に続き、市の財政を圧迫し続ける。
これらから山県市議会は、当事者の意見として廃止すべきとの意思を正式に表明した。
国会議員の年金も既に廃止されている。
山県市が財政再建に努力していることは周知とおりで、評価を受けている。
この際だから、市の財政健全化の一助とするために、市長として国や関係機関に対して、「山県市は議員年金の廃止を求める」との旨の意見書等を提出してはどうか。
それをしないなら「これ以上の自治体の負担増は受け入れ難い」との旨の意見書等を提出してはどうか。
                                 以上
  印刷用 本番の質問と答弁を対応して統合したPDF版 114KB
山県市議会   2009年12月1日 通告  11日質問      寺町知正
1番  地方議会議員年金は廃止すべきとの市長の意見表明を  答弁者 市長

  質問/寺町
市民から、議員特権と批判の絶えない「3期12年以上」で退職した議員への年金の問題がある。
この年金制度は、存続のために、議員の掛金率の引き上げと給付の削減がされてきた。
それでも、2年後(の2011年度平成23年度)には破綻するといわれている。
今年、国では、「現職議員の負担金をさらに引き上げ年金給付を引き下げるなどして存続させる案」や「制度を廃止する案」を検討している。

これに対して、全国市議会議長会は議員負担などを現状のままにして、自治体による公費負担を「さらに10%増やす」よう要求している。 このような中、山県市議会は、11月30日に「地方議会議員年金制度の廃止を求める意見書」を国に提出することを全会一致で議決した。意見書は全国で6番目と報道されている。

山県市では、月額32万円が1人の議員報酬。現職議員には年金掛け金の納付義務が課され(地方公務員等共済組合法166条1項)、毎月の報酬からの天引きされる(同6項)掛け金が一人「5万1200円」。期末手当からの天引き(同7項)は、一般の議員で年間「9万8400円」。これら年間合計で議員1人当たり「71万2800円」の現職議員の負担(掛け金)がある。16人の議員の負担合計は年間で「1143万4350円」。

議員年金の給付に要する費用は、前記の議員負担分のほか「地方公共団体が負担する」(同167条各項)とされている。山県市の公費の負担は現在で諸費の50%弱の割合と推測する。

問い1. 山県市の年間の負担金額及び事務費負担金額、その合計額はいくらか。

答弁/市長
 山県市の年間の負担金額が1千13万7千6百円、事務費負担金が20万8千円で、あわせて1千34万5千6百円。

問い2. 市内で、実際に議員年金を受給している本人の数、本人でない場合の続柄と人数はどのようか。年間の支給総額はいくらか。支給対象とされる続柄はどこまでか。

答弁/市長 現在、市内で実際に年金を受給している本人の数は28名で、年間の支給額は2千36万856円。また、本人でない場合(遺族年金)の受給者は全てその配偶者となっており、人数は23名で、年間の支給額は7百64万368円。あわせて、総支給額は、2千8百万1千224円。 遺族年金の支給対象は、会員の配偶者、子、父母、孫、祖父母となるが、配偶者以外については、支給にあたり条件がある。

問い3. 過去に議員であった人やその遺族への年金は、憲法や判例解釈として、基本的に廃止できないとの認識か、廃止できるとの認識か。減額できると見られる範囲はどのようか。

答弁/市長 地方議会議員の年金制度は、現在国において見直しが検討されているところで、憲法で保障されている財産権との関係もあることから、現在の年金受給者に係る年金について、現段階で廃止できる、できないあるいは減額できるとみられる範囲を、一市長としてお答えできるものではない。

問い4. 制度が続くかぎり山県市の公費の負担は永久に続き、市の財政を圧迫し続ける。
これらから山県市議会は、当事者の意見として廃止すべきとの意思を正式に表明した。
国会議員の年金も既に廃止されている。
山県市が財政再建に努力していることは周知とおりで、評価を受けている。
この際だから、市の財政健全化の一助とするために、市長として国や関係機関に対して、「山県市は議員年金の廃止を求める」との旨の意見書等を提出してはどうか。
それをしないなら「これ以上の自治体の負担増は受け入れ難い」との旨の意見書等を提出してはどうか。

答弁/市長 本市議会では、本定例会の開会日において、地方議会議員年金制度の廃止を求める意見書を全会一致で採択された。 現職の本市議員の皆様の総意であると思っている。
市の財政的なことだけで申すなら、現在、国で議論されている案は、市の負担を増やすもののようなので、一定の憂慮はしている。
 しかし、一義的には、地方議員の現職及びOBの皆様の年金制度そのもののあり方についての問題であり、これから議員を志される、若手で有能な人員を確保する面からも議論が必要だと考えており、市長として、公費負担の側面だけを捉えて、意見書等を提出することは、現在考えていない。
今後、どのような議論がなされ、どのように改革されていくのか、私としては、その動向を注視していきたい。

●再質問/寺町 4番目の答え、国の検討している案では市の負担増となるというニュアンス、軽く答えられたが、実も厳しいもの。
たとえば、その数字は、国が今回の検討会に出しているけれども、市の負担分、従来は9.5%、それが平成14年の改正で10.5%に上がった、H18年改正では12%になった、これは事実として現在もこれできている。

今、国が出している見直し案Aでは13〜14.5%に引き上げる、B案で14%に引き上げる。
一方、廃止とは別のこと。放っといても上がる。これが年金制度が続けばずっといる。そうであるなら市の議会も廃止と皆さんが言っているから、市長としても、廃止すれば徐々に負担が減っていく。

国がデータをだしている。 そういう事実の前で、山県市長は、市の財政に責任がある。
市民に対しても、国に対しても、やはり山県市としてはなしにして欲しいというべきではないか。

先ほど、財産権のこと、正確には答えられなかったが、国の発表しているデータではやはりゼロにはできない、すでに権利として取得している方の分をゼロにはできないということは法律の解釈なので、そこは心配する必要はないから、とりあえずは現状の制度は廃止ということの意見書を出していくことは可能である。お願いしたい。

再答弁/市長 今の国の見直しが進んでおるということは私も知っている。明確な判定が出たわけでもない。どんな数字になっていくかは今後の問題だと思う。
現職の皆さんの議決があったというが、先ほどいったようにOBの方もみえるので、それを考えると、今、私から積極的に申し述べる立場にない。

● 再々質問/寺町  国の案、すでに過去に権利を得ている方は減らせない、ゼロにはできない、せいぜい10%程度減らすという案を出している。
一方で、自治体の負担はあげていくという案。 議長会は国の案以上に市に増やしてくれといっている。だからここの市議会は意見書をだした。過去のひとをゼロにするのではない。1割減らすだけ。 あらためて言ってほしいが、時間がない、45分しか時間がないのでここまでにする。


2.家庭排水処理としての下水道や合併処理浄化槽の現状と将来  答弁者  副市長
      印刷用 通告文 PDF版 114KB
《質問要旨》
 下水道事業は、全国の自治体財政を圧迫している。「企業債残高のうち下水道事業債は5割を超え、下水道の汚水処理の経費回収率は約6割、つまり汚水処理に係る経費の約4割が一般会計からの補てん」(汚水処下水道経営ハンドブック第12次改訂版)ともされている。

国では政権が交替し、先月、全国から注目された「事業仕分け」において、公共下水や農業集落排水事業については、象徴的な方針転換の方向が示されている。その資料では「適切な整備を進めるためには、地方自治体が主体となって住民の必要性や地域の実情を踏まえて事業を行うべき」「より低いコストで整備可能な合併処理浄化槽へのシフトを促進させ、予算を縮減すべき」「工事対象地域の見直しや工事単価の縮減に務めるべき」などとされている。

 ともかく、(水洗トイレ、台所、風呂などの排水を処理する)合併処理浄化槽の場合の経費がもっとも低いことは確か。
実際、全国町村長会は、以前から、「下水道から合併処理浄化槽へのシフトにより大幅なコスト削減を実現した長野県下條村の例」などをPRしている。

 国が来年度以降の家庭排水処理の予算をどうするかに関係なく、山県市としては、将来の計画を考えていく必要がある。残っている地域は美山地区だ。
山県市は、「高富・富岡地区の公共下水計画」が完了するのは2017年H29年以降だからと、美山地区の計画の具体化はまだまだという意識があると感じる。

しかし、準備に5年かかるとみれば、そろそろ方針をイメージしていく必要がある。
10年前、20年前の時代の発想を踏襲するのでなく、今の時代に馴染む発想に転換することを求めて質問する。

1. 山県市の公共下水と農業集落排水のための諸支出の概要(合計予算額、起債総額、年間償還総額、利子分)、一般会計からの補填額、利用料収入額はどのようか。

2. 農業集落排水施設は市内で6地区あるが、「高富4地区」と「伊自良2地区」の平均の「接続率」はどのようか。
   接続がかなわない人の理由はどのようなものか。

3. 下水計画がまだ「机の上」だけである「美山地域」について。
  例えば、若い世代が住むには、水洗トイレはいまやほとんど不可欠であり、家庭排水処理も望まれる。
美山地域の「全世帯中」の「合併浄化槽」「単独処理槽」「くみとり式」の比率はどのようか。

4. 旧美山町は、1994年H6年に「下水道基本構想」を策定、特定環境保全公共下水道と農業集落排水事業で整備、とした。
   その後、2003年H15年にできた「基本計画」では、「整備手法の多様化を勘案」「必要な機能を確保した上での最小の投資額の算定」としている。
2つの大きな処理区域と対応する2つの施設に分けて「集合処理」する人口は6割、他の地域の人口4割は合併処理浄化槽で対応というものだ(基本計画・報告書81ページ)。
当該計画が示す「経費総額」はどのようか。

5. 先の接続率85%を念頭にする、つまり美山地域の全世帯の85%を合併処理浄化槽にしたときの費用はどの程度と予測できるか。

6. その際に「最低限の集合処理」の方が効率的とみて良いエリアはどのあたりのどの程度の世帯数か。

7. 公共下水の浄化力(例えばBOD)にはかなわないとして、通常の合併処理浄化槽のレベルで相応の環境改善効果が達せられのだから、10年、20年、何十億円もかけずとも家庭排水処理が実現できるとの考え方にならないのか。

8. 集合処理計画を基本とすると、いつまでたっても改善策はスターしないし、既設の家庭の合併処理浄化槽を廃止する不合理もないとは考えないのか。
合併処理浄化槽を精力的に整備するとの方針を立てれば、スターは早いし、当然、結果も早いのではないか。

  9. ところで、下水工事が進む高富と富岡の合併処理浄化槽の補助金は今後どうするのか。 以上
資料略

  印刷用 本番の質問と答弁を対応して統合したPDF版 178KB
山県市議会   2009年12月1日 通告  11日質問      寺町知正

2番 家庭排水処理としての下水道や合併処理浄化槽の現状と将来 答弁者 副市長

  質問/寺町
下水道事業は、全国の自治体財政を圧迫している。
「企業債残高のうち下水道事業債は5割を超え、下水道の汚水処理の経費回収率は約6割、つまり汚水処理に係る経費の約4割が一般会計から補てんされている」と専門書にも書いてある。

国では政権が交替し、先月、全国から注目された「事業仕分け」において、公共下水や農業集落排水事業については、象徴的な方針転換の方向が示されている。
その資料では「住民の必要性や地域の実情を踏まえて事業を行うべき」「より低いコストで整備可能な合併処理浄化槽へのシフトを促進させ、予算を縮減すべき」「工事対象地域の見直しや工事単価の縮減に務めるべき」などとされている。

 ともかく、水洗トイレ、台所、風呂などの排水を処理する合併処理浄化槽の場合の経費がもっとも安いことは確か。実際、全国町村長会は、以前から、「下水道から合併処理浄化槽へのシフトにより大幅なコスト削減を実現した長野県下條村の例」などをPRしている。  

国が来年度以降の家庭排水処理の予算をどうするかに関係なく、山県市としては、将来の計画を考えていく必要がある。市内で残っている地域は美山地区だ。

山県市は、「高富・富岡地区の公共下水計画」が完了するのは2017年H29年以降だから、美山地区の計画の具体化はまだまだという意識があると受け止める。

しかし、準備に5年かかるとみれば、そろそろ方針をイメージしていく必要がある。
今の時代に馴染む発想に転換することを求めて質問する。

問い1. 山県市の公共下水と農業集落排水のための諸支出の概要、一般会計からの補填額、利用料収入額はどのようか。

答弁/副市長 平成20年度の決算額で、公共下水道事業は合計予算額11億2800万円程度、起債償還残額32億2000万円程度、年間償還総額の元金315万9千円、利子分6000万円弱、合計で6300万円程度。また一般会計からの補填額1億0377万円程度を見込み、利用料収入額394万7千円程度を見込んでいる。 

 農業集落排水事業は合計予算額4億6900万円程度、起債償還残額は42億3400万円程度、年間償還総額の元金1億9100万円程度、利子分9300万円程度、合計2億8500万円程度となっている。ま一般会計からの補填額3億4500万円程度、利用料収入額1億1600万円程度を見込んでいる。

問い2. 農業集落排水施設は市内で6地区あるが、「高富の4地区」と「伊自良の2地区」の平均の「接続率」はどのようか。
  接続してもらえない人の理由はどのようなものか。

答弁/副市長 高富地区4施設の平均接続率は87.7%、伊自良地区2施設の平均接続率は79.0%で、農業集落排水事業全体の平均接続率は84.1%。
 また、接続がかなわない人の理由にいて、農業集落排水事業区域での接続されていない世帯のアンケ−ト調査結果では、「接続工事費が高く改修資金不足のため。」「高齢者世帯であり後継者がいない。」「市外に居住につき空き家状態で今後住むかどうかわからない。」というような内容。

問い3.   例えば、若い世代が住むには、水洗トイレはいまやほとんど不可欠。家庭排水処理も望まれる。そこで、美山地域の「全世帯中」の「合併浄化槽」「単独処理槽」「くみとり式」の比率はどのようか。

 答弁/副市長 美山地域の「全世帯中」の「合併浄化槽」、「単独浄化槽」、「くみ取り式」の比率は、「合併浄化槽」が28.0%、「単独浄化槽」が37.1%、「くみ取り式」が34.9%。

問い4. 旧美山町は、1994年H6年に「下水道基本構想」を策定、特定環境保全公共下水道と農業集落排水事業で整備、とした。  
その後、合併前の2003年H15年にできた「基本計画」では、「整備手法の多様化を勘案」「必要な機能を確保した上での最小の投資額の算定」としている。2つの大きな処理区域と対応する2つの施設に分けて「集合処理」する人口は6割、他の地域の人口4割は合併処理浄化槽で対応というものだ。
この計画が示している「経費総額」はいくらか。

答弁/副市長 美山地域の下水道計画は、合併前の旧美山町において、平成15年2月に岩佐地区から谷合地区一部までの区間を特定環境保全公共下水道として2処理区域、その他地域を個人の合併処理浄化槽で整備するという計画が策定され、その後、個人の合併処理浄化槽設置事業については、順次進めている。

 当該計画が示す「経費の総額」は、特定環境保全公共下水道2処理区域で行った場合の「費用」は、第1処理区約47億円、第2処理区約24億円、合計概算事業費約71億円。
また、その他の地域での個別で設置される合併処理浄化槽設置事業の「費用」は、概算事業費約10億円であり、併せて約81億円を見込んでいる。

問い5. 美山地域の全世帯の85%を合併処理浄化槽にした時の費用はどの程度と予測するのか。

答弁/副市長 美山地域の全世帯の85%を合併浄化槽にしたときの「費用」は、概算事業費約22億円になると想定している。 

問い6. その際に「最低限の集合処理」が考えられるが、効率的とみて良いエリアはどのあたりのどの程度の世帯数か。

答弁/副市長 谷合地区の一部地域と西武芸地区の一部で、世帯数は約600戸と想定される。

問い7. 公共下水の浄化力、例えばBOD、それはかなわないとしても、通常の合併処理浄化槽のレベルで相応の環境改善効果が達せられのだから、何十億円もかけずとも家庭排水処理が実現できるとの考え方にならないのか。

問い8.合併処理浄化槽を精力的に整備するとの方針を立てれば、スタートすれば結果も早いのではないか。

  答弁/副市長  7点目・8点目は一括して答える。
既存の下水道計画をもとに、再度各事業の採択要件、将来の人口予想、また、6点目の約600世帯の皆さんの排水先や設置場所の問題もある、美山地域の実情を良く調査するとともに、個別の合併浄化槽方式も一つの選択肢として、下水道計画の見直しも含め今後、検討していく必要があると考えている。

問い9. 下水工事が進む高富と富岡の合併処理浄化槽の補助金は今後どうするのか。

答弁/副市長 合併浄化槽の補助金は、平成3年に厚生省通知の中に、下水道の整備計画が7年以上見込まれない地域を補助対象とするとされている。
質問の高富・富岡の下水道の第3期整備区域においては、平成29年度完成予定なので、今年度末をもって補助金の補助対象地域でなくなる。

参考に申し上げると、第3期整備区域の自治会は、高富地域が森・南・大北・石田町・佐賀、富岡地域は伊西・宮本・栗洞・八京・笹倉・向塚・金屋洞・中央通り・本郷南・向イ東・尾右・東野台。尚、自治会には、全てが対象でなくなるところ、一部だけが対象でなくなるところがあるので詳しくは、担当課に尋ねてほしい。

● 再質問−1/寺町  公共下水の一般会計からの今の補填額は1年間で1億円という。
では、工事が終了し事業が安定した時点では一般会計からの補填額は1年当たり 何億円ほど予測するのか。

再答弁/副市長  一般会計からの補填額は、今後完成したときからのさらに続くが、年平均3億円くらいと見込んでいる。

再質問−2/寺町 私は、次のように考えるが間違っていないか確認したい。
概算的に見れば、集合処理(公共下水、農業集落排水=高富と伊自良の全域)の対象地域の市民22000人約7000世帯に対して、すべて加えてみると約230億円の投資があるとでてくる。利子分を除いて考えての実際のお金だ。

美山地区の現在の集合処理の計画を進めれば、答弁では約71億円かかる。1700世帯が対象。
これらから、大雑把に見れば、集合処理という方式に関しては、一世帯当たりの投資額としては、だいたい350万から450万くらい。市民一人当たりにすれば約100万から140万と見れる。

高富や伊自良の接続率85%を加味していくと、「美山でも85%」としていくと、合併処理浄化槽で整備するのは、答弁のとおり約22億円。 計算すれば、ひと世帯あたり約100万円が合併処理浄化槽。
美山地区では既に合併浄化槽が28%整備されている。のこりの地域に整備すると、答弁の22億円の約72%、つまり約16億円でよいということになる。

それと、公共道路まで自己資金で工事することに比べれば、敷地内の住宅近くに処理槽を埋めればよいから、配管の距離も短い、つまり市民の自己負担が少ない。敷地の広い家になればくより言える。

このような考え方の基本認識で間違っていないか。

再答弁/副市長 整備費のことだけ考えれば、そのとおり。
しかし、合併浄化槽についても、法定点検あるいは汚泥の汲み取りなどの経費が必要となってくるので、その辺、どちらがどうかは一度は比較しないといけないと思う。

再質問−3/寺町 「美山地域の実情を良く調査する」という答弁につき、美山町時代の計画書を一読すれば、十分に調査がされていると私は見る。いまさら「実情調査」は必要ないと考える。
ともかく、必要なのは、市民の皆さんの「意向や希望の調査」ではないのか。

再答弁/副市長 美山町の下水道構想は平成6年、基本計画は平成15年に作成。
時間的には今後も含めて相当経過する可能性がある。先ほどの600世帯のこともあるので実情を調査する必要がある。
もちろん、地域の皆さんの意向や希望の調査も含めての実情調査と理解してほしい。

再質問−4/寺町 答弁の「個別の合併浄化槽方式も一つの選択肢とする」「下水道計画の見直しも含め今後、検討していく」とは、どういうことか確認したい。
従来の集合処理するという計画の中でそういう予定のエリアについても、個別の合併処理で改善していく、そのように想定したと受けとめてよいか。

再答弁/副市長 この計画は、集合処理人口が6割で合併浄化槽人口が4割となっている。
今後、美山地域の皆さんの意向なども踏まえて、この比率の変更も想定されということになる。
たとえば極端に申せば、集合処理人口が0割で合併浄化槽人口が10割、このようなこともありうるということを申し上げたかった。
議員ご発言の個別の合併浄化槽方式で改善していくことも選択肢の一つであるという意味である。

● 再々質問/寺町 合併処理が10、集合処理が0、も含めたということで従来の方針とはだいぶ違う方向を考えていくとは受け止めた。

先ほど、合併浄化槽の法定点検がある、汚泥の汲み取りがあるということだった。
それは、通常の公共下水、集落排水でも使用料として毎月払う分の年間の料金、それとだいたい対応するということは経験的に明らか。個人負担の方は同じ天秤に乗っているからあまり問題はない。

確認したように、合併浄化槽は先ほどみたように、一世帯で約100万円。
このうち、従来の方式だと、1割が自己負担、残りを国、県、市が30%ずつ、1/3ずつ負担する。そういう意味で山県市の負担は30万円。一世帯あたり、というふうだ。

整備するには、当然、税金の少ない方がよい、それが先ほど確認したように、公共下水、集落排水より合併浄化槽がいいということは従来からいわれているとおりだ。
その認識が市内でも改めてできていると思う。
すでにある合併浄化槽を、公共下水の網がかかると壊して使わない、という不合理なことがおきる。
補助金を出して個人のお金で作ったもの。この解決は矛盾してくる。

答弁にあったように高富・富岡の公共下水の地域はもう合併浄化槽補助金はやめるという。
まさにその分を美山地区に集中して投入していけば整備も早くできる。 財政負担もより少なくできると考える。
そこで、高富・富岡が終わってからが前提にあるということだが、早めに合併浄化槽に転換できるという調査も含めて検討してほしいと思うがいかがか。

再々答弁/副市長 いわゆる下水道は、下水道区域のエリアとして都市計画決定した場合は、そこに住む方々はどうしても下水道につながなければいけないという法律の根拠がある。
そういう中でつなげない方もある。そういうことも勘案しながら、個人の合併浄化槽を設置する必要度も高くなってくると思う。
が、600戸の問題、いわゆる排水先のない方、設置する場所が狭隘であるということもある。
合併浄化槽を設置したが壊さなければならないという問題、そういうものを取り混ぜて、考えないといけない。
平成20年度で合併浄化槽の補助金を出しているのが60世帯。
21年度が48世帯、22年度の予算額は50世帯を予定しているが、今まで、高富地域、富岡地域もその補助金を交付していた。
それが今度は美山のほうに集中していける。
これも国、県の枠なので、この50世帯を保ちながら、今後予算要求しながら、近いうちにこの計画の見直しを考えいくという方針でいく。

3.インターネットの通信環境改善と多目的利用について  答弁者 総務部長  
    印刷用 通告全文  PDF版 113KB
《質問要旨》
 山県市は、市営で光ケーブルを敷設、テレビ番組の配信とともにインターネット通信の環境を提供している。
 事業開始の2005年、インターネットの通信速度30メガを月額利用料2625円で、10メガを2100円で、という2コースを設定した。
民間のCATV等に比べて一見格安だが、1接続あたり5万2500円の加入金のほか、事業実施のために市の起債(借金)や財源として「市民一人当たり10万円」ほどを費やしていることからすれば評価は分かれる。
5年経過した今年の春から、特に夏以降、市民の利用者からは、時間帯によって、自分でスピード測定しても、0.5メガとか0.3メガしか出ていないという人が随分いる。
「これはもう、詐欺だ」という声まで届いている。  
市は、HP(Webページ)で、「現在、インターネット接続が、休日及び平日の20時から24時の時間帯に集中、接続しづらい状況。お客様や有線テレビ局の機器等の故障ではありません」との旨告知、「テスト結果を今後のネット環境改善に利用」としていた。

この種の問題に関して、「特定のヘビーユーザー」「特定のアプリケーション」対策として「帯域制御の運用基準に関するガイドライン」も出された(2008年5月)。

1. 現在のCCYの加入者数とインターネット利用者数、供用開始後の年度別インターネット利用者数の推移、現在の利用者数の率(「対全体世帯数」、「対加入者数」)はどのようか。

2. インターネット接続に関して、過去3年の年度ごとの苦情件数と、本年の主な苦情内容と市の回答はどのようか。

3. そもそもの原因をどのように考えるのか。

4. 「上位回線は、提供開始当初は本市のシステムへ40メガから50メガで接続。上位回線が原因で加入者側の速度が出ないということがないというよう努める。

ベストエフォートにて提供」(2004年6月16日議会答弁) とされていた。
今回12月議会に提案されている改善のための約1000万円の補正予算では、機器の導入などに関して「100メガ対応を150メガ対応とする」と説明された。
 供用開始後の上位回線との接続メガ数の経過と現状はどのようか。

5. 利用者の市民には1日も早く改善してほしいとの強い願いがある。
補正予算が認められると、作業の段取りはどのようで、「市民は、『いつごろ』から、『どの程度』に快適なインターネットが使えるようになる」と見込むのか。
改善時期について、速やかに整った場合と支障があった場合の展望を示されたい。

6. 通信利用料収入は、3200人×2300円=736万円/月額と私は推測する。上位回線のニフティに払うのは、100メガでも150メガでも月約300万円程度。

150メガ対応の後、利用が増えればまたスピードを圧迫する。将来的にどのように対応するのか。

7. 「ネット人口約1%のヘビーユーザー これが配信能力の50%を消費」との新聞報道もある。
大量の情報流出の原因として、また使い方次第で違法になる「ウィニー」などのファイル交換や共有ソフトの問題があるし、著作権問題の犯罪も各地で起きている。
「帯域制御の運用基準に関するガイドライン」適用についての市の考えはどのようか。

8. 開始前、光ケーブル(「道路」のようなもの)という市内共通の媒体を利用して、単なる情報発信以外に、市民を巻き込んだ活用展開を進めていく、ともされていた。
具体的に何が行われているか。今後はどうするのか。

9. 最近は、議会のインターネット放映に社会の要請もあり(例:第29次地方制度調査会答申)、撮影の機材やスタッフから発信設備まで諸経費がいる中で、全国各地の議会でインターネット放映が広まっている。
ここ山県市は、さいわい、議会の様子の撮影からテレビ放送まで、10数年前から、定例会ごとに行っている。これらデータを変換してインターネット発信すれば、省力的で有効な利用策の一つと思うが、その「技術的な可能性」と「実施する意思」の有無はどうか。
  議場の撮影は、現在のままにしろ、あるいはもっと簡便にしても良いから、インターネット放映も実施するときではないか。    以上    資料略
  
印刷用 本番の質問と答弁を対応して統合したPDF版 142KB
山県市議会   2009年12月1日 通告  11日質問      寺町知正

3番 インターネットの通信環境改善と多目的利用    答弁者 総務部長

質問/寺町
 山県市は、市営で光ケーブルを敷設、テレビ番組の配信とともにインターネット通信の環境を提供している。
 事業開始の2005年、インターネットの通信速度30メガを月額利用料2625円で、10メガを2100円で、という2コースを設定した。民間のCATV等に比べて一見格安だが、1接続あたり5万2500円の加入金のほか、事業実施のために市の起債(借金)や財源として「市民一人当たり10万円」ほどを費やしていることからすれば民間と一概に比較しきれるものではないということで、評価が分かれる。

5年経過した今年の春から、特に夏以降、市民の利用者からは、時間帯によって、自分でスピード測定しても、0.5メガとか0.3メガしか出ていないという人が随分いる。「これはもう、詐欺だ」という声まで届いている。

 市は、HP(Webページ)で、「現在、インターネット接続が、休日及び平日の20時から24時の時間帯に集中して、接続しづらい状況。お客様や有線テレビ局の機器等の故障ではありません」との告知している。「テスト結果を今後のネット環境改善に利用」としていた。

この種の問題は全国にいくつかある。「特定のヘビーユーザー」利用の多い人、「特定のアプリケーション」対策として「帯域制御の運用基準に関するガイドライン」も2008年5月に出された。

問い1. 現在のケーブルテレビ、CCYの加入者数とインターネット利用者数、供用開始後の年度別インターネット利用者数の推移、現在の利用者数の率はどのようか。

答弁/総務部長 CCYの加入者数は、平成21年10月1日現在8,353件で、インターネットの利用者数は 3,364件。
 供用開始後の年度別インターネット利用者数の推移は、各年10月1日現在では、平成17年は1,928件、18年は2,584件、19年は2,896件、20年は3,130件、21年は3,364件となり、現在の利用者数の率は、「対全体世帯数で33.19%」「対加入者数で40.27%」。

問い2. インターネット接続に関して、過去3年の年度ごとの苦情件数と、本年の主な苦情内容と市の回答はどのようか。

答弁/総務部長 インターネット接続に関しての過去3年の年度毎の苦情件数は、メールでの件数が18年度は16件、19年度は15件、20年度は10件、21年度は現在までに23件。
 電話での苦情は記録がないので数値で答えられないが、今年の8月中頃から苦情の電話が増え、多いときには、週に5〜6件ほどあった。
 主な内容は、ネットのスピードが遅いとの事。CCYからは、他のプロバイダと同様でベストエフォート契約の為、同時接続ユーザー数の多い時間帯は、利用者数の少ない時間帯程のスピードが出ないことのご理解と、混雑時の利用でも通常のネット利用に対して支障が出ないように改善を行っていきたい旨の回答している。

問い3. そもそもの原因をどのように考えるのか。

答弁/総務部長 原因は、当初の供用開始時には、ホームページの閲覧やメールの送受信が主なネット利用の内容だったが、その後、ネット利用の形態が多様化しており、ファイル交換ソフトの利用、ネット動画の視聴、音楽データのダウンロードや、企業が企業活動にCCYのネットサービスで大量のデータを流されるようになってきたことなどが考えられる。
 さらに、今年度になってからは、ネットゲーム利用者の増加も見うけられ、休日や夜間の通信環境も悪化するようになってきた。

問い4. 当時、「上位回線は、提供開始当初は本市のシステムへ40メガから50メガで接続。上位回線が原因で加入者側の速度が出ないということがないというよう努める。ベストエフォートにて提供」と、2004年6月議会で答弁されていた。
今回12月議会に提案されているこの環境改善のための約1000万円の補正予算では、機器の導入などに関して「100メガ対応の現在のものを150メガ対応とする」と説明された。
 実際に供用開始後の上位回線との接続メガ数の経過と現状はどのようか。

問い5. 利用者の市民には1日も早く改善してほしいとの強い願いがある。
補正予算が認められると、作業の段取りはどのように進み、「市民は、『いつごろ』から、『どの程度』に快適なインターネットが使えるようになるのか」、市の見込みは。
改善時期について、速やかに整った場合と手間取った場合の展望を示されたい。

答弁/総務部長 4点目・5点目は一緒に説明する。
供用開始後の接続メガ数は、当初60メガで、その後、利用者数の増加や利用形態の変化に合わせ、 平成18年6月より80メガ、平成20年8月より100メガで接続し、現在に至っている。

 利用状況の変化への対応策としては、ネット関係機器をギガ対応にリニューアルすると共に上位回線を増速する必要があるが、今議会で補正予算をご決議いただき次第、早急に事務を進める予定。

 なお、上位回線の増速のためには、CCYが契約しているプロバイダであるニフティ側の光ケーブルの工事や、CCY機器の入札、納入などに日数を要するため、実際に改善されるのは、2月から3月頃の見込み。

 改善後の快適さの程度は、現時点で把握する事は困難だが、加入者の利用状況の把握及び回線スピードのチェックなど快適なインターネット環境を提供できるよう監視をしながら、随時、改善に向けた努力していく。
 また、障害がでた場合は、原因の究明と共に一刻も早い復旧に努めていく。

問い6. 通信利用料収入は、3200人×2300円=736万円/月額と私は推測する。
上位回線のニフティに払うのは、100メガでも150メガでも月約300万円程度と認識している。
150メガ対応の後、利用が増えればまたスピードを圧迫する。将来的にどのように対応するのか。

答弁/総務部長 ニフティへの支払いに関して、基本料金の他に、加入件数割りが月約200万円ほど掛かっている。
 インターネット利用状況は、日々変わっている、インターネットの利用が増えればスピードが遅くなり、遅くなれば帯域を増やさなければならない。帯域を増やせば、上位プロバイダへの支払いも多くなる。

 山県市のインターネット利用料は、他のインターネット事業者より大変安い料金設定となっている。利用者の皆様に、快適なインターネット環境を提供して行く為に、今後、帯域の大幅な増加が必要となった場合には、利用料金の改定も視野に入れていかなければならない。

問い7. 「ネット人口約1%のヘビーユーザー これが配信能力の50%を消費」との新聞報道もある。
大量の情報流出の原因として、また使い方次第で違法になる「ウィニー」などのファイル交換や共有ソフトの問題があるし、著作権問題の犯罪もインターネットでは起きている。
「帯域制御のガイドライン」適用についての市の考えはどのようか。

答弁/総務部長 「帯域制御の運用基準に関するガイドライン」についは、平成20年5月に定めら、その適用に関してはネットワークの品質を確保するため、またヘビーユーザーのトラフィックがネットワーク帯域を過度に占有している結果、他のユーザの円滑な利用が妨げられるような状況が発生する場合には、適用するべきと考えている。

問い8. 開始前、光ケーブル(「道路」のようなもの)という市内共通の媒体を利用して、単なる情報発信以外に、市民を巻き込んだ活用展開を進めていく、ともされていた。

実際に動き出して5年、具体的に何が行われているか。今後はどうするのか。

答弁/総務部長 光ケーブルを活用した事業展開にいては、現在のところ、具体的な計画は未定で、今後は、社会情勢などを見ながら検討していく。

問い9. 最近は、議会のインターネット放映に社会の要請もあり、撮影の機材やスタッフから発信設備まで諸経費がいる中で、全国各地の議会でインターネットの放送を始めている。

ここ山県市は、さいわい、議会の様子の撮影からテレビ放送まで、10数年前から、定例会ごとに行っている。こ
れらデータを変換してインターネット発信すれば、省力的で有効な利用策の一つと思うが、その「技術的な可能性」と「実施する意思」、この有無はどうか。  

議場の撮影は、現在のままにしろ、あるいはもっと簡単にしても良いから、インターネット放映も実施するときではないか。 答弁/総務部長  議会のインターネット放映は、市庁舎内にネット用サーバーを設置するとともに、有線テレビ局で録画したデータをインターネットで送信可能なデータに変換することで可能。
 今後のインターネットによる議会放映については、必要であれば、他市の状況を調査し、議会と協議しいく。