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2010年第3回定例会・9月議会(9月6日から24日まで) 

 
★★一般質問  2010年9月7日通告の一般質問の要点と通告全文を紹介します 
   一般質問。私は9月21日(火)の午後2時半か3時ごろから開始
 PDFのデータに答弁も追加しました。
ブログでは、下記質問につき、ブログだからできる各種関連資料にも引用・リンクしています。
  通告⇒ 2010年9月8日ブログ
      ⇒ ◆一般質問/随意契約相手選定理由を公表しな違法/予算編成過程の公開を/公務員人件費の削減とシェア
   答弁の一部 ⇒ 2010年9月25日ブログ
      ⇒ ◆新しい風ニュース227号/9月25日付け27日月曜日朝刊で全戸配布
答弁の一部 ⇒ 2010年10月9日ブログ
      ⇒◆ニュース228号/予算編成過程の情報公開/方針転換の岐阜県と現状維持の山県市の対比/署名簿は修正

1.随意契約相手方選定理由を公表しないことの違法  答弁者 市長
●質問−1の趣旨 
役所では、公共工事や物品購入、委託事業など契約が多数ある。
入札ではなく、役所が任意に相手方を決定してしまう随意契約が目立つ役所が多い。
これに関して、法令で「随契の相手方の選定理由の公表」が定められている。
しかし、ここ山県市は『公表していない』と全国オンブズ のアンケートに回答した

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印刷用 通告と答弁 PDFファイル 95KB
2010年9月21日 一般質問 岐阜県山県市 寺町知正
         (通告と、最初の答弁だけデータ化。再質問、答弁などは未掲載)
 公共工事や物品購入、委託事業などにおれる談合を止めさせるには、情報公開が必要である。
その観点において、政府は2001年平成13年に
「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」(入札契約適正化法)を制定して、
入札における情報公開を国機関と自治体に求めてきた。
随意契約については、癒着が起こりやすいため地方自治法で制限されているが、
外郭団体との契約ではほとんどが随意契約であった(全国市民オンブズマン福岡大会の基調調査)。

市の取引においても、また今後も増大するであろう指定管理者の選定に関しても、
入札が望ましいのは当然として、仮に随契する場合は、透明性と公正性の確保のためにも、
その選定理由の公表は不可欠である。

入札契約適正化法は、第8条 で「地方公共団体の長は、政令で定めるところにより、
次に掲げる事項を公表しなければならない。」とし、
第1項で「公共工事の入札及び契約の過程に関する事項」、
第2項「契約の内容に関する事項」としている。
 ここでいう政令、法律施行令の第7条2項の10号においては、
「随意契約を行った場合における契約の相手方を選定した理由」も規定している。

しかし、山県市はこの「随意契約の相手方の選定理由」を公表していない。

1.これは、入札契約適正化法に反した違法なことだが、市長はどう考えるのか。
2.なぜ、違法に公表しなかったのか。
3.過去に情報公開請求された中に「随意契約の相手方の選定理由」が含まれていた場合に、
公開してきたか非公開としてきたのか。
4.今後、情報公開請求されたら公開するのか。
5.ともかく、今後は法令の規定に従い、市が、当然に自主的に公表するのか、否か。                                   以上
(関連資料など)
  ●公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律(骨子) 
  ● 公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律
   ●公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律施行令

2.予算編成過程の情報公開で市民参加の実現を  答弁者 副市長  
●質問−2の趣旨
 自治体の予算は前年の10月ごろ策定されていく。
しかし、そこに市民や納税者の意見が反映されるシステムがない。
順次、査定していく過程を公開することは重要だ。

     印刷用 通告と答弁 PDFファイル 160KB
2010年9月21日 一般質問 岐阜県山県市 寺町知正
         (通告と、最初の答弁だけデータ化。再質問、答弁などは未掲載)
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市民に開かれた予算づくりの在り方が求められている中、
予算編成への市民参加の機会を高めるため、ホームページで関連情報を公開することが広がっている。
私は、2年前の9月議会で「予算編成過程の情報を逐次公開すべし」という趣旨で一般質問した。
副市長の答弁は、次の2点の理由を挙げて公開しないとした。
理由は、「予算査定の段階からの公開は、多くの利害関係者の方から
職員への圧力が加わる可能性がある」
「自治体の首長に予算編成する権限があり、その政策も関係する」というもの。

この前者の理由は、関係者からの「意見に対応するのが面倒」と、
後者の理由は「山県市は首長が決めればいい」と受け止められ得るもの。

しかし、全国の流れは違う。 予算編成の始まりの11月、12月から
市民の意見募集を開始している自治体があるが、利害関係者によるトラブルなどはきかない。
市長の政策的主要事業を中心に早めに公表し意見を募集している自治体もある。
市長の政策的主要事業だからこそ、という考えがあるからだ。
市は、市職員のために仕事をするのではなく、市民のために仕事をするのだから、
次の年の予算をどう組み立てるか、当事者の市民に意見を聞くのは当然だと私は考える。

 予算の編成過程に関して、「予算の編成方針」から始まり、
部や課・室、個別事業や支出ごとの予算要求(事業内容や額、財源内訳など)や
査定(事務レベル、部長、副市長、市長など)を公開(「書面での閲覧」と「インターネット」)し、
市民が編成過程で意見を述べる機会を作るべきだ。
もちろん、議会の議員にも同様である。
予算編成過程への市民参加、議員の参加を実現するために質問する。

1. まず、前回の答弁のことについて。
 ア.他の自治体がそんなことを気にせずに早くから公表しているのに、
山県市が「利害関係者の方から職員への圧力」にこだわるのは、その意図や心理を私が分析すると、
「通常、強いものに弱く、弱いものに強い傾向があるから」
あるいは「強い求めに屈したことがある」となる。
圧力に対しては、ガンと向かう、その姿勢があれば、気にすることではない。
答弁した副市長は、こだわりの原因をどう分析するのか。

イ.「予算編成権は長にある」ことの強調は古い自治体運営の考え方で、
今の自治体の運営の考え方は、市民の意見を聞き、対応し、議会とも議論し、最終決定は長がする、というもの。
新しい自治体の姿勢に転換してはどうか。

2.今後について。山県市も政策転換し、予算の編成過程について、
基本方針として公開(「書面での閲覧」と「インターネット」)してはどうか。
具体的提案をする。今までに、莫大な経費をかけて役所の諸システムをコンピューター化してきた成果として、
各課、各担当の予算要求書も査定結果や修正もこのデータとして処理されている。
これらシステムを少し改め、各課、各担当の予算要求書、「変更・修正」をすっとプリントし「書面での閲覧用」にし、
インターネットにもアップする。

 ア. こういうときの、役所の弁解理由の一つは、「意思形成の途中なのに確定したように誤解や心配を与える」などがある。
しかし、「予算編成過程」であることが明確なのだから、誰しも変わっていき得るものであることは説明すれば理解する。
市は、そのように考えないのか。

イ. ともかく、このようなことの実行はさして困難ではないから実行すべしと考えるが市の見解はどうか。

3.意見募集について。書き込みも集約も合理的になるように一定の様式、フォーマットを作成し、
それを前提に募集する。このようなことの実行はさして困難ではないから実行すべしと考えるが市の見解はどうか。

4.結論として、予算編成過程の情報公開を進め、「市民参加の実現」、
そして「議会との早期の対話の実現」という政策をとってはどうか。     
                             以上

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※ 市民が予算案に意見できる機会をもうけているのは長野、鳥取、大分の各県。
政令市では札幌、名古屋、北九州。
長野県では、各部からの主要事業と要求金額を12月上旬で区切ってHPで公開。
県民が意見を書き込めるほか、知事による査定結果も査定が終わり次第、掲載。
18政令市のうち10年度予算案を編成途中に公表したのは7市。
ほぼ固まった段階(財政局案)で示した名古屋市に対し、
他の6市は「こういう事業をしたい」という各部局の予算要求を公表。
特に札幌、北九州両市の公表時期は昨年11月と早く、
それから1カ月をかけて市民の両市は最終予算案公表の際、寄せられた意見すべてに市の考え方を添付する。
(以上は全国オンブズマン連絡会議の講評)

●北九州市のWebページから 
「平成22年度/予算編成過程の公開について北九州市では、市政の透明性の一層の向上と
、市民のみなさまの予算編成への参画を図るために、
予算要求の状況を公開します
意見募集期間平成21年11月18日〜平成21年12月17日 メール、FAX、郵送、持参」

●札幌市のWebページから
「平成22年度予算案の編成にあたり、予算編成の基本的な考え方などをまとめた予算編成方針を示し、
それに基づき各局から予算の要求が行われました。
また12月18日まで、市民の皆さまから予算要求に対するご意見を募集しました。」


(インターネットだから、のリンク)
● 堺市
       堺市ホーム市政情報財政・市債・IR情報平成22年度当初予算 編成過程を公開
平成22年度当初予算 編成過程
● 札幌市
     財政トップページ> 予算・決算> 平成22年度予算> 平成22年度予算の編成過程
平成22年度予算の編成過程
目次
● 北九州市
   トップページ > 組織 > 財政局 > 財政課 > 予算編成過程の公開について > 平成22年度
平成22年度
予算編成過程の公開について北九州市では、市政の透明性の一層の向上と、
市民のみなさまの予算編成への参画を図るために、予算要求の状況を公開します。

3.公務員人件費の削減と労働・賃金の分かち合い   答弁者 総務部長  
●質問−3の趣旨 
今や公務員人件費の多さが自治体財政を苦しめているとの指摘がある。
削減も時代の流れ。
また、非正規職員に頼っている自治体の姿は望ましくない。
いろんな意味で格差の是正を

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印刷用 通告と答弁 PDFファイル 123KB
2010年9月21日 一般質問 岐阜県山県市 寺町知正
         (通告と、最初の答弁だけデータ化。再質問、答弁などは未掲載)

公務員は恵まれているとの声は相変わらず強い。
官民格差の原因として指摘されることの一つに次がある。
すなわち、「男尊女卑」という言葉があるように、同じような言い慣らしで、
戦前からの「官尊民卑」が制度上、あちこちに残っているという指摘だ。
元鳥取県知事の片山善博慶応大教授(地方自治論)は
「公務員が様々な面で一般と違う手続きになるのは、国家公務員が自分たちだけを特別扱いして制度設計し、
地方も追随してきた歴史があるため。」と指摘している。

例えば、「公務員の年金(共済年金)と民間人の年金(厚生年金)の格差」
「公務員の遺族年金の範囲、対象の広さ」なども典型だ。

そこで、改めて現状を確認し、また、正規労働と非正規労働の格差も強く指摘されているので、
そのあたりの政策転換も求める。

今年3月10日のこの議事場での予算案に関して私の質問と総務部長の答弁
(山県市議会定例会会議録96ページあたりから)を前提にまとめれば次のようになる。
一般会計の職員だけの人件費(340人)は26億4千万円、一般会計の支出総額に対する比率は21.5%、
これに、特別別会計・企業会計も加えると(355人) 人件費は27億7千万円、
一般会計の支出総額に対する比率は22.6%(含む市長ら特別職)。

対して、臨時職員(253人/保育所など保険加入126人と短期で保険未加入127人)の賃金は約2億3千万円、
その他特別職の人件費(1502人)と議員関係がある。

特別別会計・企業会計も全部含めた市の人件費の総合計は、32億4千万円である。
この一般職員の人件費の多さは見直さなければいけない。

1. 総務省のデータ(H21.4)では、山県市の「一般行政職」は
「平均年齢 45.8歳 平均給料月額と諸手当月額=平均給与月額=384.420」  とある。
ボーナスや諸手当、加算を含めた総額は「17ヶ月」「18ヶ月」分であろう。
一般職の職員の年間の総所得(基本給、諸手当、加算分などすべて/課税や天引き前の額面)の
100万円台単位の人数で見た分布はどのようか、
(例・・・・500万円台65人、600万円台90人、700万円台25人・・・ )  

2.職員給与に関する政策転換を図るべき。
職員給与を見直すべき理由は、民間の給与実態が厳しくことが続いていること、
自治体財政が厳しいこと、などである。
実際に、職員給与を10%前後引き下げる自治体があるし(※)、
岐阜県では6%〜13%削減、名古屋市長は「人件費総額10%削減」としているように、
この傾向は強まっている。   
  (※ 総務省データでは、給料(本給)削減を実施している団体(削減率)は、21年4月時点で、
北海道(9〜7.5%), 群馬県(8%), 大阪府(14〜3.5%),島根県(10〜6%),
岡山県(10〜7%), 徳島県(10〜7%),鹿児島県(10〜5%) )

 そこで質問する。
ア.山県市において、一般職の職員の基本給を「10%」削減した場合の職員の年間の総所得はどうなるか。
   (例・・・一般行政職平均年齢「○○歳」の場合の額は、「現行○○円」から「削減後○○円」となる)

イ.また、それら一般行政職全体の年間の総所得の合計は、どうなるのか。
 (例・・・一般行政職「○○人」で、「現行○○円」から「削減後○○円」)  

 ウ.基本給10%減の場合の市の人件費支出への影響の額と率を明らかにされたい。
 (例・・・市の職員の人件費(○○人)は○○億○千万円ほどで、
 支出総額に対する比率は「現行21.5%」から「○○%」下がって、「削減後○○%」)

3. 現在も昇給や勤勉手当で職員の「成果」などは評価しているというのだろうが、
ほとんどの役所で、形式的かつ一律的である。
もっと、やる気のある職員、成果を出す職員の待遇を明瞭に引き上げることで、
実は職員の潜在能力を生かすことになる。
基本給は少し下げて、他方で、メリハリのある「成果給」「業績給」「やる気給」を
導入すべきだと考えるが市はどう考えるか。
もちろん、これは、選別や格付けでなく、要はやる気、しかも、市民のための仕事をするというやる気を養うことだ。

4. 現在、多くの役所で、臨時職員など非正規の職員に負うところが増大している。
しかし、同一労働同一賃金の原則に反するとか、格差社会の助長であるとして、批判も高まりつつある。
社会の望ましい姿とは逆の方向に自治体・役所がまい進していると私は考える。
以前から、「ワークシェア」「仕事の分かち合い」ということを考えるべきと指摘されている。
つまり、労働者1人当たりの労働時間(仕事量)を減らすことで、
社会全体での延べ労働時間(仕事の総量)を小分けにして分配し直し、
より多くの労働者で仕事を分かち合うことだ。
非正規職員頼みになりつつあるのは山県市役所も同じ。
これからは、市の方向性として、「正規職員と非正規職員が賃金をシェアするように転換すること」を真摯に検討すべきではないか。
俗な言葉で言えば、まずは、非正規職員の、小手先ではない「本質的な待遇改善」に取り組むべきではないか。                      以上
(関連資料など)
 ●山県市の職員数や人件費などの議論
       山県市議会定例会会議録  平成22年3月10日 96ページあたりから
 ●総務省 平成21年地方公務員給与実態調査結果のポイント
 ◆市町村別ラスパイレス指数等の状況 岐阜県
 ●地方公共団体における独自の給与削減措置の状況(平成21年4月1日現在)
  ■ 山県市職員給与等の公表
● 2010年8月28日 (土) EU労働法政策雑記帳
  自治労委員長「正規職員と非正規職員が賃金をシェアすべきだ」