96年9月20日(金)締め切り 9月議会一般質問

◆広報パンフレットについて
 現在高富町では、町内の名所や各種施設のピーアールを盛んに進めています。職員はじめ関係者の熱意や努力には、あちこちから評価の声が出ています。ただ、一つ、大変残念なことが最近ありました。 旅行情報誌としては、最近は、各県別や地域毎に紹介されている、こういう   「るるぶ」や「マップル」が主なものです。これらの情報誌には若い女性の読者が多く、実際そこに行けなくても読んで楽しむ読者もたくさんいます。
 今年発行の「マップル」岐阜県版のページに「ワンポイントコラム」という欄があり、こんな記事がありました。

 高富町では、企画課、教育委員会、産業課が広報パンフレットを作っているようです。観光の面では、アイデアや工夫をこらし、頑張って、やっと少しずつ評価が上がっていく、というのが普通です。一方、ささいな事、ほんのわずかのことで、評判を落としてしまうこともまた、ごく普通のことです。全国に発信されてしまった『お役所パンフにだまされるな!』は大きなマイナスです。今後、このようなことの絶対ないように、自らの努力をマイナスにしないように、足元を見る必要があると思います。観光を担当する企画課ということで、広報パンフレットの今後の在り方をどのように考えるのか、お尋ねします。


(再)『お役所パンフにだまされるな!・・「高富町の大桑城址」「金鶏の滝」など、役所の作る広報パンフレットには、豊かな大自然をアピールするスポットが華々しく紹介されている。しかし、難所にあるものも決して少なくないのだ。実際、地図を見ても道はなく、案内標識に従って山に登れば道なき道、滝を目指せば滝つぼに落ちそうになったり・・・。まさに遭難寸前(?)になる始末。どうぞ、心して行って下さい。(写真)ど、どこが道なんだ??』



◆巡回バス事業の現状について
 巡回バスに関する3月議会での私の一般質問に対して、助役は、巡回バスについての基本的考え方を説明されました。しかし、巡回バス懇談会等もまだ開催されていません。事業実施については、全く話が出て来ません。そこで、助役にお尋ねします。

@計画の進み具合は、どのようでしょうか

A運行委託料684万円、マイクロバス480万円が予算として承認されていますが、これが不執行になることはないのでしょうか

以上、二点について、簡潔に説明をお願いします。


◆道路分担金について
 道路分担金について、現在、町の内部規則、いわゆる内規で「事業費の10%を徴収」と決めています。しかし、実際には、「半分の5%分」しか徴収していません。内規に従わないのは、恣意的で裁量権の乱用ということで、当然に違法ですが、今日はこのことには触れません。
 道路関連の事業は、完璧な公共事業であり、これに分担金を課すことが法律の趣旨に合わず、住民の福祉の向上に逆行するのは、明らかです。町長は今年の3月議会で「分担金は、2年をかけてなくしたい」と答弁されました。いろいろな方の意見を聞いても、道路分担金の廃止について、町内の住民の皆さんの受け入れ状況は、おおむね整ったと考えられます。道路分担金は、来年度から廃止するのが適切ではないでしょうか。



◆公平、公正で、町民に信頼される公務員としての姿
 だれが見ても公平、公正で、町民に信頼される公務員としての姿について、3項目を示して、町長の基本認識をお尋ねします。

@国、県、市町村の税務関係の職員の研修会があります。これを、岐阜の市民オンブズマンが調査したところ、実際は慰安旅行であった、と見られています。
  岐阜税務研究会の視察研修は、昨年10月4日〜5日、岐阜県税事務所の所長、岐阜市税務部の部長ほか、高富町からは二人参加し、関係16市町村も含めて総勢50人でした。
 日程としては、一日目は、石川県のキリンビール加賀工場ビアタウンに昼食を含めて2時間立ち寄り、加賀市役所に1時間半、行ったとなっています。午後5時には粟津温泉・ホテル大黒に入りました。二日目は、ゆのくにの森や羽二重餅工場にを見て、午後4時に岐阜総合庁舎に帰りました。  一昨年10月4日〜5日は、大阪市役所・サッポロビール大阪工場・関西新国際空港へ行きました。その前年の10月4日〜5日、は浜松市役所・アサヒビール名古屋工場・トヨタ自動車工場・ヤマハ楽器などへ。その前年の10月5日〜6日は、松本税務署・カゴメ富士見工場・養命酒工場などへ行きました。
このように毎年同じパターンで行っています。
 さらに、他に、岐阜北農業所得標準協議会というものがあり、昨年6月21日〜22日は、諏訪市、白樺湖、蓼科温泉へ行きました。
 岐阜北税務推進協議会は、昨年6月1日〜2日に浜岡原発、御前崎方面、そして鮮魚ショッピングとなっています。これは、当初、静岡県の掛川税務署に研修に行くということで、税務署が参加者を募り、各市町村で決済が取られました。しかし、旅行当日は、税務署には立ち寄りませんでした。
 この協議会は、さらに昨年12月5日「税務関係職員研修」という名目で、岡崎税務署や八丁味噌工場に出掛けた、とされてます。しかし、実際には、岡崎税務署には立ち寄りませんでした。
 これら研修という名の慰安旅行は、平日の勤務日に実施されていますが、参加者は休暇をとって出掛けるわけではありませんので、出張として日当が支給されています。もちろん、旅費や宿泊費は、市町村の公費、つまり税金で支払われています。とても、納税者の理解を得られるものではありません。住民から、厳しく税を取り立てたり、源泉徴収で一律に取り立てるという、税務部門だから、なおさら、なのです。
 納税者の感覚からすれば、このような慰安旅行まがいの研修への参加は、ただちにやめるべきことは、当然です。町長はどのようにお考えですか。

A毎年、2月15日〜3月15日は、税金の確定申告という期間になっており、個人や自営業者などが、所得税など税金の申告をします。この申告書は、本人が記入する以外には、税理士、会計士など資格をもつ人に依頼するか、税務署の職員もしくは、税務署長から委嘱された市町村の税務関係職員だけが行うことになっています。これは、所得の申告が、公正かつ正確に行われるようにするためです。税務関係以外の公務員が、申告書の記入をすることは禁じられており、不正に数字が操作されたり、それに対して謝礼を受けたりは、絶対にあってはならないことで、税務署は、事実関係の指摘があれば、ただちに調査し是正する、としています。
 高富町において、このような問題が生じないことを願っていますが、町長はどのようにお考えですか。

B職員が勤務時間中に喫茶店に行ったり、パチンコに興じたりということは、住民からはとても受け入れがたく、行政への信頼を損ねるもとになります。町民の皆さんも、休日や勤務時間外までとやかくいう人はいないでしょう。せっかく、庁舎も新しくなり、執行部をはじめ、職員も頑張って仕事をしている中で、マイナスイメージを町民の皆さんに与えないよう、十分気を付ける必要があると思いますが、町長はどのようにお考えですか。


◆ いじめ、非行などの原因や、男女平等社会の実現
 いじめ、非行などの原因や、男女平等社会の実現についてどのように考えるのか、教育長にお尋ねします。
 6月議会で、いじめについての見沢議員の質問に対し、教育長は「(いじめは)家庭及び学校での対話不足、心のふれあい不足に原因している。しかも、万引き、喫煙、暴力などの非行や不登校も同じ原因」とした上で、この原因のひとつを「1960年代後半から始まった女性の社会進出にある。・・・」と答弁されています。町の有線テレビの放映を見て、驚いたという声を聞きました。
 日本は、国連女子差別撤廃条約を批准し、雇用機会均等法を施行し、また昨年は、ILO家族的責任条約を批准しました。
 そして政府は、昨年、「男女共同参画社会の実現」をあらゆる分野で強力に推進する政策を表明し、これを受けて、今年度より各県や市町村で男女平等政策が具体的に推進され始めています。
 しかし、現在の日本の実社会では、いまだに、「男は仕事、女は家庭」という根強い性的役割分業の意識が、一部の人たちに根強くあり、今なお、結婚、出産、子育てなどで差別を受ける女性が多い現状です。この数年は新卒女性への就職差別が大きな社会問題にさえ、なっています。
 2年前、国連女子差別撤廃委員会は、各国を調査し、日本に対して、間接差別も含めて状況を調査し、改善するよう異例の勧告をしています。
 高富町でも、子育ての重要性の認識とともに、女性の社会進出を積極的に支援するために、保育施設の充実や保育の時間延長が進められています。
 男性も女性も、家族を大切に、人間らしく生きられる社会の実現に向けて、男性にも育児休業を保証する育児休業法が施行され、高富町も条例を制定し、既に職員に適用されています。
 いじめなどの原因認識とともに、教育の分野での男女平等社会の実現に向けて、どのような具体的施策をお考えか、お尋ねします。