98年3月 一般質問 通告文

◆《質問第1番》 火葬場について  町長
 山県郡と武儀郡の6ケ町村が火葬場計画を進めて来ました。そして、やっと完成、4月1日からの火葬場オープンが可能となりました。しかしあと10日で4月というのに、同じ建物に連続して建設した斎場は、オープンが危ぶまれています。
 火葬場建設計画が具体化して行く頃、岐阜県には動物用の焼却炉を併設した公園をつくる構想があり、これを積極的に誘致しました。 組合は、武芸川町の責任で県の“動物ふれあいパーク”をもってくる、そうすると組合としては、動物用の火炉や道路、駐車場、公園など周辺整備、その費用は約8500万円で、結果として組合が出さなくてよくなり大いに助かる。だから、組合は誘致した成功報酬のような意味で、武芸川町に2500万円を払う、ということまで公式に合意されていた、とききます。
 そして、組合が建設を予定していた土地を、岐阜県が希望したため、組合はひとつ南の谷に場所を変更しました。ところが、昨年春になって、県が突然「撤退する」と言ってきました。その理由は、県が希望した土地は、ゴルフ場の計画地の一部と重なっており、トラブルを懸念、これを嫌った県が撤退方針を固めた、ということのようです。
 県の撤退によって、大変な事態となりました。それは、当初組合が予定した土地に対して、既に着手金的に1千万円を支払ってしまっていましたが、土地が不要になったことで、“死に金”になってしまったのです。
 このゴルフ場の計画は、地元の武芸川町にも、県にも、正式に事前協議が申請されており、町や県、県事務所など行政関係者がゴルフ場計画の存在や予定地を知らないはずはありません。
 武芸川町と、早計に1千万円も支払ってしまった組合の責任は大きいと思います。

◎岐北斎苑のオープンの見込みについて展望を簡潔に示してください
◎運営が非常に不確定となったことについて、どう考えまますか
◎地元である武芸川町に1億2500万円が「地区協力費」という名目で支出決定されています。それに続く、「約束された2500万円」は、組合としては現在どのように認識されているのですか

◎1千万円は明らかに組合の損害です。この1千万円については、どう対応していくのですか


◆《質問第2番》  障害者(福祉)計画づくりを!
 私は、この3月議会で、高富町も障害者計画を作ってはどうか、という提案をしようと、考えていました。そしたら、新年度予算に障害者福祉計画策定委員の手当や、立案された計画書の印刷費などが計上されており、驚くと同時に、担当の皆さんの意欲を感じ、関心しております。
 障害のある人たちのために、建物の改造・施設や設備の改善をしていくことは当然ですが、社会参加への支援や、移動の保証、つまり家からどこかへ、とか買い物などへ行くときの手助けなど、できることはたくさんあります。

◎厚生省と県が3/4を補助する「ガイドヘルプ事業」は、障害者と介助する人の契約として、介助者には特に何の資格も必要なく、一定の介助に対して、自治体が一時間当たり1440円の助成金を出すものです。高富町も取り入れてはどうでしょうか

◎ボランティアという言葉があります。普通は無償で行うことを指しています。これに対して、最近、全国の地域団体や女性団体、生協などが、民間の制度として、手当を受け取ってお年寄りや障害者の世話、子育中の母親のための託児などを行う、俗に「有償ボランティア」といわれていますが、こういう制度が広まりつつあります。 介護保険のスタートにむけて、ヘルパーなどの確保や、公的ヘルパーには認められないサービスをこなすような態勢を確立するために、こういう民間の有償ボランティアを積極的に取り入れて行こう、という自治体もあります。これらの団体の会員にしても、女性が多いのですが、時間の融通が利くとか、働く地域が近くてすむとか、自分の特性を生かすことができるなど、女性の社会参加の望ましい一手段としても評価されています。
 高富町においても、お年寄りの介護、障害者の介助とともに、民間の相互扶助の活動を支援するシステムの検討、そして、援助する政策、補助事業などを取り入れてはどうでしょうか。


◆《質問第3番》役所のOA化と事務合理化は結び付いているか
 高富町はこの数年来、役場事務の合理化、スピード化のために、1億円近いお金をつぎ込んでコンピューターを導入してきました。
 そして今回の新年度予算では、コンピューターをさらに新しく、台数も大幅に増やします。そのリース料は1年間だけで2076万2千円で、当然今後も毎年いるものです。新規システム購入費用1203万9千円も計上されています。OA機器保守点検委託料だけでも、新年度973万5千円もあり、これは今後も毎年必要です。コンピューター関連予算の増加を見ると、事務の合理化、スピード化がはかられることは、確信をもてるでしょう。しかし、その分、実質的な財政負担がのしかかってきます。
 町長は企業的センスを取りれたい、と表明されています。

◎莫大な投資によるコンピューター導入は、職員数の増減に有効に反映していると考えますか

◎コンピューター化に当たって 「@本当に必要なのか」 「Aどのシステムが適しているのか」 について、経済性と効率性の観点から、きちっと評価されていますか

◎役所は、いろいろな物品の購入に当たって、平気で割高なものを買う傾向があります。企業的センスからみて、コンピューターだけでなく、いろいろな役所の物品について、市販の量販店などで購入することについて、どう考えますか


◆《質問第4番》 公正な自治体行政はできているか?
 自治体の土地や財産の管理、予算の執行は公正、適正であるのは当然です。

◎先程の火葬場を造った岐北衛生組合のし尿処理場が、美山町岩佐側にあります。この施設では、山県郡、武儀郡の6ケ町村の会議が頻繁に行われています。このすぐ北側で、長年、産業廃棄物の野焼きが行われてきました。高富町を含めて自治体の首長や助役、保健衛生関係者が知らない訳はありません。しかし、黙認してきました。自治体として一体どう対応しますか

◎この組合の敷地のうち、道路の北側の土地約2000uが、この数年来、地元の野焼き業者の多数の大型トラックやダンプ、そして資材置き場として常時、使用されています。組合がこの業者の野焼きを黙認しているだけでなく、広大な駐車場を提供することで、違法行為に多きな支援をしていると、言わざるを得ません。高富町は、この土地に責任があり、不法占拠として警察に告訴、告発してでも、直ちに撤去させるべきです

◎国民年金印紙売捌補助金の今年度予算は165万2千円、新年度予算では88万8千円組まれています。しかし、この補助金は、町補助金規程に則っていません。また「印紙の売捌」という行為は一切行われていません。それにもかかわらず、補助を出すことは、カラ支出です。どう考えますか。

◎東深瀬のゴルフ場予定地のタイヤが長期間にわたって大量に放置してあるのは、不法投棄です。町や県は何をしているのか。完全撤去のメドは?


◆《質問第5番》  温泉探し、今は不要! 
 新年度予算で、温泉探しの費用700万円が計上されています。
 「将来に向けたまちづくり、夢おこし、活性化」のために「町内の3〜4ケ所」について「航空写真による調査」「断層調査」「現地踏査」などを行い「掘削深度、泉質、量、地表での湯温」などを調べ、温泉の確実性をみる。そして、今後の財政事情や住民、行政の意向などによって、温泉にするのか、クアハウスにするのか、また実際に取り組むのかなどを後で検討する、というものです。
「温泉がいい、とか温泉が悪い」というつもりはない。
 しかし、「自治体経営の温泉は、今や、過剰、乱立」という声があるほどの時代に、町長の公約でもないことに、高富町が700万円もの予算を使うことは、容認できることではありません。
 造るとなれば10億円以上いるのは確実で、財政がひっ迫している高富町にそんな余裕のある時代が来ることは、当分あり得ません。もし、仮に余裕があれば、福祉の充実などのために回すべきです。

◎温泉探しの費用700万円について、その使途と、事業の目的を簡潔に