新しい風ニュース 102号(通巻134号)
たかとみの環境とくらしを考える会
岐阜県山県郡高富町西深瀬208 TEL・FAX
0581-22-4989
《なんでも相談》 どの政党とも無関係の 寺町
ともまさ行
発行 1998年9月5日
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高富町議会 9月定例会日程 ぜひ傍聴に!
9月8日(火)10時〜火葬場建設特委 13時半〜東海環状特委
9日(水)9時〜綱紀粛正特委
14日(月)10時〜 開会
18日(金)10時〜 質疑・採決
21日(月)10時〜 厚生委
13時半〜 産業建設委
17時半〜 議会運営委
22日(火)10時〜 総務文教委
24日(木)10時〜 委員長報告・採決・一般質問
25日(金)10時〜 一般質問・議長その他各役選挙など・閉会
(一年一回の議長ら役員改選。来年9月の議員選挙に向け思惑が交錯か?!)
※主な議案 岐北病院の訪問看護体制充実のための補正予算。弁護士費用150万円などの補正予算。水道会計決算。駐輪場の放置自転車処理のための条例提案は、急きょ、12月議会まで延ばされそう。
以下は6月議会一般質問の報告です(先号を参考に)。
国保の退職者医療制度の周知徹底は?
◆《質問》国民健康保険には退職者医療制度があり、医療費の自己負担が入院、通院とも2割となり、扶養家族の入院も2割でよい、というもの。加入もれがあったら、2年間に限って、さかのぼって医療費を還付してもらえる。
《答弁・住民課長》年に2回リストで確認するなど、もれの無いようにしている。住民の不利益を避けるためにも広報紙、CCTで案内して行きたい。
◆《質問》医療費還付は「診療報酬明細書」で計算できる。高富町は、以前、本人に2年間の医療費の証明を求めた。岐阜市は、加入もれで退職者医療制度にかわるときは、市が明細書で2年分を調べて還付している。
《答弁・助役》書類の保管年限もあるが、今後できる限りすぐにその内容が分かるような方向に努力して行きたい。
【感想】諸制度を住民が知ることは無理。役所は何事も住民の立場で対応を!
公共下水等と合併浄化槽の経費格差
◆《質問》農業集落排水の経費は、一世帯当たりだいたい500万円。高富、富岡地区で予定の公共下水では、550万円程度。合併浄化槽は90万円前後。
公共下水の費用は、全町5500世帯で300億円(除く個人負担分)いることになる。仮に30年で下水事業を完了させるためには、補助を除くと、毎年毎年6億円平均必要になる。一方、全町で合併浄化槽を設置したとすると、60万円×5500世帯=約33億円(除く個人負担分)で済むことになる。合併浄化槽なら、毎年6億円出すと、約5年半で完了になる。ここに、補助がつくから相当早まることは確実。だから、大部分の地域は合併浄化槽にしたほうが、早く安いことは間違いない。
◆試算はこれでよいか
◆より少ない経費でより早く実現するのはいづれかか?
《答弁・都市計画課長》実績であり、概ねそのように推移する。理論的には、合併浄化槽の方が早く普及する。しかし、合併浄化槽にも、木曽川流域の排出水規制に合併浄化槽で対応できるか、5400所帯もの合併浄化槽の管理ができるか、普及率が伸びるか、設置場所があるのかなどの問題がある。高富町にどれがよいのか今年設置する懇話会で再検討したい。
◆《再質問》町は現在でも90億円以上の起債がある。この借金は、町民一人当たり45万円。ここにさらに、下水道で120億円の起債(60万円/一人)の起債をつくったらどうなるかは、火を見るより明らか
◆財政担当課長の見解は?
《答弁・企画課長》起債がどの程度、交付税でみられるか、見えてこない。 現在、担当課でディベート会議などもやりながら検討している。
◆《再々質問》◆経費の試算について、町長はどういう感想をもつか。
◆下水処理能力は、どの方法も一応は条件を満たしている。後は、経費と事業の達成年数の問題が決定要因だ。昨年度の自治会要望事業が1/3しか達成できないような財政状態の中で、どれを選択しようというのか。
《答弁・町長》合併浄化槽だと早期に解決できることは、私もよくよく承知している。ただ、早いから、安価にできるから、と言うのでなく、どれくらいの機能が果たされるかが重要と思っている。公共下水道だとBODが90%以上除かれるとも聞いている。この点について、合併浄化槽だと難問が山積していると思っている。さりとて、何が何でも公共下水道や農業集落排水事業で、とも思っていない。財政の問題もあるので、検討していきたい。
【感想】住民の暮らし、好適な環境の確保、福祉の充実などを重視するなら、「やります、やります」というだけで、いつまで経っても実現しない公共下水道計画にこだわるより、一気に達成する方法を採用したい。皆さんはいかが?
事件から一年 入札制度の現状は?
◆《質問》国が入札予定価格の公表を全国の自治体に求めてきたり、裁判所も、行政に予定価格の公開を命じている。岐阜市も入札予定価格の公表を表明した。これらに比べれば、高富町の改革は、まだ第一歩、の感がある。
高富町が昨年8月より実施した制度では、Aランク(土木や集排事業)は、19社が選定されているが、町内の業者は2社しか入っていない。6月に実施された大桑地区の集排の管路工事の入札3件(落札価格合計5億2710万円)では、ガラッと変わった新しい顔ぶれといっていい8社が指名された。が、町内業者は全く入っていない。
◆19社の指名候補をまとめて全部を入札に参加させることはできないのか。
◆町内の業者の有志が結成するJVがあったが、新しい要綱に従っていくと今後はどのような扱いになるのか。
《答弁・助役》名簿に記載したものの内から特定のものに片寄らないようにしている。全部を指名する考えは無い。町内JVは昨年度はあったが、今年度(以降)は考えていない。
◆《再質問》8社以上という原則だから、全部指名は可能だ。入札においては、「一位不動の原則」ということが言われている。複数回入札の場合、最終的に落札した業者は、実はどの回も最低の価格を入れていたという法則のことで、これは談合を示すものとも言われている。
◆「一位不動の原則」をどう考えるか?
《助役》一位不動の原則は、入札に参加した業者が積極的に取り組み、その努力の結果、低い金額の札を入れられたと確信している。その業者が使命感をもってやったと思う。その結果として、一位不動があるのではないか。
◆《再々質問》高富町でも一位不動原則があるかを確認してみた。昨年4月14日から今年6月16日までの高富町の全部の入札137件のうち、1回で決定したのは、82件。後は、2回目落札が26件、3回目が26件、4回目が3件で、合計55件。この55件のうち、たった1回、しかも210万円の契約を除いて、54件は「一位不動」だった。落札した業者が全ての各回の最低価格の札を入れることは、高富町においても通じていることが証明された。
【感想】業者が多いほど競争原理が働くのは当然のこと。入札制度は予定価格事前公表等に進むところも出ています。公正な入札制度(それは確実に落札価格もぐっと下がる)の実現のためには、入札価格積算データの要求・公表など透明性確保に道があるようです。
住民票の記載とプライバシー
◆《質問》住民票の写しの書き方は町長の判断に任されている。プライバシーの保護の観点から、住民票の発行は「世帯や戸籍」を略した「省略形」を基本とすべき。岐阜市は、省略形を前提にしおり、窓口段階での対応としている。
《答弁・助役》今後、申請者によって、意思表示がしていただけるような方向で、岐阜市がそうやっていれば市町村の格差の無いように努力していきたい
事務組合の運営は適正か
◆《質問》全国の920の消防団体の責任者の組織がある。ここは分科会で年間2回、会議を全国各地で持ち回りで開き、山県消防組合は昨年11月6、7日この行事を主催した。当日は、岐阜のルネッサンスホテルで約70名が参加した。当初に400万円の予算を組み、参加者から18千円徴収した上、会場費や看板代などの会議や研修経費を除いたその余については、組合丸がかえでの非常に豪華な宴会だった。慰安会的な行事まで公費で持つことは、誰もが、認めがたい。
◆消防組合管理者としてどう考えるか
◆他の組合や団体で同様のことはないか
《答弁・町長》「私が就任したときには決まっていた。(寺町)議員が出されているこのこの赤新聞
(ニュース101号を指して) にですね、当初に400万円の予算を組んだ、と書いてあるんですね。これ皆さんが見るとですね、400万円全部、遊興費に使ってしまったと受け取られますので、ここらへんは400万円を計上しただけで、実際には200万円ほどしか使っていないと書いていただかないとですね、住民の皆さんがは、400万円も使って、これ、いろんなことやったんじゃないか、ということを誤解を受けますので、まあ赤新聞をかかれる時は、そういうことにも配慮して書いていただきたいと、こんなお願いをしたいと思います。議員のおっしゃるいろんな面については、十分、私どもも監視して適切な運営をするように申し付けて努力したいと思います」
【感想】400万円の予算を組んだのは事実、一方、200万円以上を使ったことすら議員に明らかにされていない。公費の無駄遣いを認めるかと思ったら、あまりに非常識で侮辱的な「赤新聞発言」。これは新聞でも取り上げられ、全国各地から町長らに抗議文などが送られたよう。私の質問時間を、勘違いして途中で打ち切った議長は8月の臨時議会で、自ら謝罪しました。町長は、非を認めていません。尚、全国町村議長会の担当者は、町長の発言は問題だ。それ以上に問題なのは公費でそんな宴会をやったこと。放っといてはいけない、と明快でした。