新しい風ニュース 110号(通巻142号)
たかとみの環境とくらしを考える会
岐阜県山県郡高富町西深瀬208 TEL・FAX
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《なんでも相談》 どの政党とも無関係の 寺町
ともまさ
発行 1999年4月15日
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99年度(H10年度) 高富町の新しい予算の審議
道路改良工事と自治会要望
◆《問・寺町》道路改良工事費は昨年は3億8,000万円で、今年はちょっと減っている。昨年何本の路線をされ、今年度、この予算の中で何本の路線を予定されているのか。道路改良工事費は、そもそもどういう目的があったのか?
《答・建設課長》道路改良工事は、昨年は22カ所実施。今年は39カ所を実施する予定。総額が減った理由は、鳥羽川の右岸堤の道路工事、あるいは蛍ケ丘の防災道路の事業費が大幅に、約2億円の減額になっているから。それを考慮するとかなりの増額。また、事業の目的は自治会からの要望を中心に実施していきたい、ということ。
◆《問・寺町》答弁では、今年は場所も増え、各地域の分は増額している、自治会要望に応えている、という。一応3年前に自治会要望をとってやってきたが、これで大体各自治会の要望というものは満たされた、ととらえるのか?町内にまだむらが残っている、ととらえているのか?
《答・建設課長》自治会側からすると、自治会により要望箇所数が、十カ所あるいは 1カ所というようなむらもあり、不満な部分(ところ)もあろうかと思う。
【寺町のコメント】自治会云々の前に、全町的視野からとらえて、整備のむら・偏りを修正することが必要です。つまり、重要なことは、特定の地域、誰かの地域だけが整備され、一方、遅れたところがある、という状態を直して行くことです。
監査委員と執行部の夜の懇親会
◆《問・寺町》監査委員費の食料費が15万8,000円ある。これは何か?
《答・総務課長》監査委員が毎年交代される折の費用や(一部は)弁当代など
◆《問・寺町》監査委員の交代の時に多額の食糧費を支出する、という。以前、岐阜県議会の決算委員会の懇親会に監査委員が出席していたので、「それは不適切ではないか」と指摘をしたら、直ちにやめられた。監査委員というのは、議会以上に行政とは特別な関係だ。きちっとチェックして監視するという機構が明確で、そういった関係にある両者が、昼間の役所を離れて、夜の懇親会に臨むというのは非常にまずい関係ではないか
《答・総務課長》十分検討してまいりたい
【寺町のコメント】現監査委員の見澤議員は、昨年の就任時「懇親会はやめるよう提案したが・・」とのこと。今年こそはと期待します
納税組合を廃止し徴収補助員を増やす ◆《問・寺町》徴税費の臨時雇用者賃金に関して、納税組合を廃止にする中で、臨時職員を増やして徴収率を上げていこうという。他の自治体に聞くと、結構、夜に訪問している、そのことにで徴収率が向上する、とはっきりいわれる。今年度、仮に臨時職員を増やしたとして、今と同じで、昼に回り続けるだけなら、増員によって得られる効果は少ないのではないか。
《答・税務課長》現在は、昼間、2名1班で行っている。今年、人員を増やして町職員一人ずつに補助員をつけていくが、必要に応じて、夜訪問してほしいということであれば、そうしたこともやむを得ないかとも思っている
◆《問・寺町》臨時雇用という新しい制度を設けるなら、当初から夜を想定して行くべきで、それが効率的な予算の執行ではないか
《答・町長》今ある税金を納めて頂くためには、何かしら新しい方法をとらないとできないので、とりあえずこういう方法を模索の中から選び出してこういうことだ。
【寺町のコメント】ある自治体の税務の専門家は、滞納の一つの理由は、その自治体の行政に何らかの不満があるからで、それを聞くことによって随分改善されるという。
東海環状道計画の現状は?
◆《問・寺町》東海環状のインターチェンジ周辺整備構想ということで、ここ毎年、委託料が支出されているが目に見える形の構想というのがなかなか出てこない
《答・都市計画課長》平成8年度より3カ年経過し10年度に周辺構想案ができ上がる。もう、そろそろ成果品が届く。11年度は基本計画の策定、12年度にはインター周辺の実施計画、13年度以降になると事業化の予定。ただ、事業が13年度に入れるかどうかは分からないが。
【寺町のコメント】役所の委託料は何に限らず不透明が多い。東海環状道は「2005年の愛知万博に間に合わせて『愛知県〜中央道の土岐市まで』の供用開始」が至上命題、しかし「その先は、見当なし」が役所の実情。「一度お上が決めたことは変わらない」ではなく、愛知万博や藤前干潟の埋め立ての見直しなど、既に決まっていたことが修正されていく、今はそういう時代。時代感覚に鋭いトップほどそのようです。
町に観光協会がありました
◆《問・寺町》町観光協会補助金の5万円について。高富町で観光協会というのは、聞いたことがない。代表、構成団体、事務局、活動の内容は?
《答・企画課長》もう何十年前かと思うが、マツタケで観光をやっていた方々がメンバー。代表は町長。現在はマツタケも少なくなり、四国山香りの森公園を観光地としてPRしている。5万円は県の観光キャンペーンの冊子掲載費用。
《問・寺町》通常、観光というのは大抵が商工会関係のところが中心的に企画運営している。積極的に商工会など他団体に活動を進めていくべきではないか
《答・町長》来年度からたくさん予算をつけて、観光協会のために、またこの地域の発展のためにがんばりたい
綱紀粛正特別委員会委員長報告から
《略》◆《問・寺町》委員長報告が明らかに事実と違うので、訂正を求める。特別委員会では町長に答申するという議論は一切されていない。直ちに訂正を。
《答・委員長杉山》全員協議会で、全員の意見の中で町長に答申すべき、とされた。
◆《問・寺町》委員長報告というのは、前回の議会から今回までの間に何をやったのかの報告。その後に全員協議会があったのは事実だが、それは公式な議会でもない、委員会でもない、まだ私的な部分である。答申もしていないことを答申したというのは明らかに間違っている。
《答・委員長杉山》全員協議会が持たれ、そこで決定されたと認識している。
◆《問・寺町》事実関係と違うことを委員長報告として通し、それを議事録に残すのか。
《答・委員長杉山》3月5日の特別委員会での決定事項に基づいて進められたこと だから、特別委員会としての決定事項と考えている。
◆《問・寺町》議長が他所で、議会協議会で話し合っただけのことを「正式に高富町議会で決めた」と言えないのと一緒。こんなことはき違えられたら、議会は大変だ。
《略》(休憩)
《議長》再開。杉山重男君
《杉山》議事録の訂正をお願いする。「倫理条例を作成した」と訂正して頂きたい
議会運営の間違いで 議事のやり直し!
町民の皆さんから、議会手続きが間違っているから、やり直すよう求める主旨の請願が出されました。私は紹介議員になりました。
《町長》議長に発言を求める。本議会に再議請求書が提出された。3月18日の各常任委員会及び特別委員会の委員長報告の作成提出義務を怠っており、予算案について各常任委員長、特別委員長から報告をお願いしたい。
《議長》再議請求によって報告を求める。(町長や委員長の報告が続く)
《略》
《議長》請願は、お手元にお配りした請願文書表のとおり。紹介議員の趣旨説明を。◆《寺町》町議会の会議規則や委員会条例に定められたことが、従来は、守られてい なかった。今後適切なる議会運営をしていただきたい
《問・藤垣》寺町議員は、違法、違反といわれるが、これは不適切な処置であった、というふうに変えてはくれぬか。そうでないと、採択はいかがかと思う
《答・寺町》何しろ今までは適法ではなかった、ということ。「不適切」ではなく、誤っていたから再議に付されたもの。 《略》
《議長》議会運営における法令の遵守を求める請願は採択に決定いたしました。
【寺町のコメント】当然とはいえ、この請願採択は重大なこと・・・・
情報公開・入札制度改革・倫理の 請願は不採択!
《委員長報告・杉山》罰則を伴う倫理条例を制定するという請願事項にこたえられない結果となり、継続審査は必要という委員2名、継続審査は不必要であるという委員2名で、請願は不採択にすべきとの結論に達した。
《議長》反対討論は?
◆《寺町》請願の審査の原則は「ごく近い将来実現の可能性のあるか」「権限事項に属する事項であるか」などを判断の基準とする、とされている。情報公開について、高富町執行者は条例を制定すると常に述べており、実現は可能。そういったことを無視し、請願内容の一つの、唯一の公務員の倫理にの規定に罰則にこたえられない、それを理由にして不採択にすることは、受け入れられるものではない。
議員のテキストの「議員必携」には、請願と同一趣旨の議案が提出された場合は、議会はこれを先に審議して、議会意思決定した後に請願について判断するのが通例とされている。しかし、今回、議会から付託された案件は継続審査をする、一方、住民からの請願は否定するというのは、明らかに反する。
今後も、同じテーマを審議していくのだから、否決する理由はどこにもない。4人の委員の決が2対2という、それほど非常に緊迫した判断であるけれども、それがただ杉山委員長の判断で2対3になっただけ。その点からも、今回の委員長報告がいかにおかしいか、ということがわ分かる。もう1点、委員長が委員会で報告された2つのこと、請願を背負っていくのはとてもしんどいという趣旨の発言があったが、これは委員長たるべき者の発言ではない
《田中》全面採択をすべきだと考えるので、不採択に賛成する
【寺町のコメント】2対12で不採択。ここは、すじが通らない世界なのか・・・
懲罰特別委員会設置
今議会はハプニング続きで、懲罰にすべきとの処分要求が出されました。
@私が「議会の品位に関する決議案」(次号で紹介)に関して提出した、杉山議員ら6人の処分要求の内容は「本来議会は、私生活に関する部分を議論することは許されていない。その私的部分を非常に強い批判を持って改善すべく要求するということは、明らかにいわれのない誹謗、中傷であり、侮辱である。また、杉山議員はあらかじめ品位に関する決議案の文案を持っていながら、突然本会議場で動議を出した。案がある場合は事前に文書で提出するという会議の大原則に違反している」というもの
続いて、この様式を全く模倣して、杉山議員から提出された処分要求の内容は
A「寺町議員より『委員長が請願を背負っていくのはとてもしんどい、これは委員長たる発言ではない、こういった発言が委員会の審議に影響されたことは間違いない』など、なんら根拠のないことだ」というもの
《懲罰特別委員長・久保田》いづれも、最初に、委員長、副委員長を選出した。そして、いづれも、懲罰委員会においては審議に当たらないと判断した。