新しい風ニュース 123号(通巻155号)
 たかとみの環境とくらしを考える会
  岐阜県山県郡高富町西深瀬208  TEL・FAX 0581-22-4989
  《なんでも相談》  どの政党とも無関係の寺町 ともまさ発行
       E-mail tera-t@ktroad.ne.jp 1999年12月13日

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高富町議会12月定例会 ぜひ、傍聴に!
  6日(月)議会運営委員会      
  10日(金)全員協議会 
 14日(火)開会・一般質問通告〆(5時)
 16日(木)10時〜質疑・討論・採決
 17日(金)産業建設・総務     
 20日(月)厚生
 21日(火)10時〜討論・採決・一般質問
  22日(水)一般質問 閉会

 6日に議案の概略の説明、10日に議案書配付と説明がありました。かつては、本会議初日の議案書配布でしたが「事前に配布するのが望ましい」という見解で、このようになっています。県や市は、マスコミに事前に発表し、重要な点や、注目ポイントを宣伝しているのに比べれば、あと一歩の感はありますが・・・
 予定議案のうち、果たして町民の皆さんに受け入れられるものか、という観点から幾つかを紹介します。条例や人事案件は16日に採決、補正予算関係とテレビ利用料は21日に採決の予定、あくまでも案です。私は、皆さんのご意見をお待ちします。


 有線テレビ(CCT)の利用料金値上案
94年から放送を開始した町の有線テレビの、利用料(聴取料)は毎月250円、これで、一般のテレビ放送に加え、町の独自番組・議会放送、ニュースチャンネルに衛星放送も流れています。
 加入者は全世帯の85%(実質は90%位という)、農業放送という元来の目的を越え難視聴解消、そしてさらに放送(メディア)としての多様化の方向にあります。 しかし、経営は大幅赤字続きで、人件費を除いてみても、その額は毎年5000万円前後です。とても、独立採算とはいかない状況です。そこで、利用料を値上げしよう、という案がだされました。当初は、3倍の750円(この額なら人件費を除いた経費はだいたい出せそう)、との考えもあったようですが、とても町民の皆さんの理解は得られない、と2倍の値上げが提案されてきました。

【寺町のコメント】ほとんど、すべての世帯に、毎月、ずっと関係することです。
  番組を見、利用料を支払う当事者の町民の皆さんのご意見はいかがでしょうか?


高中サブグランド購入整備費1億8千万円
高富中学校校門西側の土地(タマコシの仮駐車場)3213uを1億5550万9千円で購入、工事費3091万1千円で舗装、フェンス張の事業が計画されました。 通常は用地購入費としての補助金等はでませんが、国の臨時経済対策の中で、単なる土地だげてなく、“うわもの”が伴えば(だから舗装等する)、起債を認め、将来45%の補助をしよう、という制度があることから急きょ予算をつけることを提案するもの。中学校のグランドが必ずしもよくないし、学校活動の一環に使うとか、町民体育館やグランド利用者の駐車場とするなどの目的で購入したい、との理由説明。

【寺町のコメント】中学校のグランドが良くないなら(確かにそう)グランド整備をまずすべきです。以前は、授業参観のときなどPTAもグランドを駐車場として兼用していました。臨時経済対策の枠内で見てくれるかどうかは、2月末か3月にしか、決まらない、との見込みです。「たぶん大丈夫」との予測は「ダメな場合も有り得る」ということでもあります。国が見てくれなければ、1億8千万円は町単独の支出になる。そんな“カケのような”財源の見込みに「はい、そうですか」とは言えません。用地が欲しい、予算が欲しい、これはどの事業でも同じことです。 臨時経済対策の枠内で見てくれたとしても、借金は借金として増えます。年間一般会計予算60億円、借金が町民一人当たり50万円以上もあるところに、さらに借金を突如として増やす。私には、この土地はどうしても緊急に必要とは思えません。
 もし取得しても、国がみてくれなければ、関係者が個人で後始末する、というなら補正予算を通しても良いでしょうが、そんな約束をする人はいないでしょう。
 この土地の取得、あなたはどう思いますか?
 ご意見をお寄せください。


   人事院勧告で公務員の手当を減らす
 町の一般職員、特別職(町長ら三役、議員)などおおむね全ての公務員の期末手当の額(現在は、毎月の基礎額の約5ケ月分)を0,3ケ月分、しかも、今年4月にさかのぼって減額する案です。


 育児休業中の職員に期末、勤勉手当支給
 今まで、育児休業する職員には、その前の基準期間に対する期末手当、勤勉手当支給は切り捨てられていましたが、人事院規則改正にともなう勧告に基き、今後は基準日前に労働した分については支給することになる、というものです。
 約180人の職員のうち、毎年1〜数人が育児休業をとっている、とのことです。

【寺町のコメント】 人事院勧告は、民間社会が厳しいことを考慮したものでしょう。公務員の待遇は、大企業に劣りますが、中小企業よりはよい、と位置付けらそうです。公務員は恵まれているという意見もありますが、労働者全般の水準を保つ基準にもなっている、といわれます。 皆さんはどう思いますか?


     倫理審査会委員が選ばれます
 2年前の町長汚職の反省で、町民の皆さんからの請願をうけたことで、議会で議論を続け、9月議会でやっと制定されたばかりの高富町議会議員及び町長等の倫理に関する条例。そこに定められた、倫理審査会の委員(7人)の案が出されました。そうそうたるメンバーです。議員や町長の身分にまで関することを審査する重責を担うわけで、町の決断やご本人の了解を得るための担当者らの苦労がうかがわれます。

 端元博保さん 行政に明るい。県の嘱託弁護士 
 三原憲三さん 朝日大学法学部学部長 
 村田逆文さん 元農業指導普及員
 杉山道雄さん 岐阜女子大学学長
 大西正美さん 元町教育長
 村瀬愛子さん 元町青少年育成推進員 
 平野元さん  元県総務部長

【寺町のコメント】 端元弁護士が、最近、新聞の紙面で話題になったのは、徳山ダムに関する訴訟で県や知事個人の代理人をしながら、なおかつ、土地収用の決断をすることから公平・中立を法的に求めらている特別な立場である「岐阜県収用委員会」の代表をしていることです。また、私たちが岐阜県や職員を相手に行っている違法支出返還や情報非公開取消の十数件の訴訟の、ほとんどの代理人も引き受ています。
 先日、裁判所のロビーで、端元弁護士から「今度、高富町から頼まれてね」と言われたので「受けていただいてありがとうございます。日当が安くて申し訳ないですが」と会話したところです。

 補正予算として、委員の日当(10400円〜9400円)などや(費用弁償・旅費)や5回(来年3月までの分)の審査会の会議の経費が計上されています。

【寺町のコメント】 倫理条例制定直後に、当選したばかりの町議がゴルフ場開発関連で書類送検され、現在検察庁が処分を検討中という段階で、しかもその相手方がこれまた現職町議ときては、これらが放置されたなら、倫理条例の精神が問われます。


      議会全員協議会から    (12月10日)
 議長提案に対して、議員が話し合い(玉井氏は病欠)、次のようになりました。
《議員研修》・・議長『他町村の状況と比べて、高富町の研修は多すぎる」 →「議会全員での研修はやめる」 (私がかねてから、目的が不明確で一年おきに南へ北へと行く、コンパニオン付きだから参加しない、と言っていたものです)→「特別委員会は2年に1回(2泊3日)とする」
→「常任委員会は、1年1回(1泊2日)の枠をとるが、具体的には後で考える」

《懇親会》・・議長『委員会は年に一回、公費でみていた。会費制にしたい」 →「公費でなく自己負担に」「公費もやむを得ない」「年一回は公費で必要」「公費で3回でも4回でもやるべき」などさまざまな意見が出ました。最終的に、実費会費制で行う「5人」、公費で行う「9人」ということで、方針決定。
 結局、今までどおり『常任委員会は年一回、公費で懇親会を行う』となりました。

【寺町のコメント】 議会は、これと別に、3月の予算議会が済むと、公費で懇親会があります。これは従来どおりでいい、として何の議論の余地もありませんでした。私は、いつも公費負担をやめるよう主張しています。納税者感覚に何の配慮もなく、公費で飲み食いすることに対して、監査請求でもしようという人はいませんか。
 また、協議会の昼は出席議員に公費で弁当が出ます(私は毎回弁当代を払う)。これが年間で総額10万円位。正式な議会があっても無くても、議員には毎月25万円前後の報酬があります。いろいろなことで、民間の方に会議に出ていただく場合とは、区別すべきで、これらが「議員は公私混同」と指摘されるゆえんでしょう。


    議員の事件報道について  12月10日・続
 協議会の最後に「田中議員についての事件が報道されているのに、何の釈明もない。市民団体から議長や議会に質問書がででいる。しかし、議長からも報告がない。これでは、町民の皆さんに聞かれても説明のしようがない」と私が質問。
 先日、議長は私に「質問書は議長宛てだけなら、自分で回答するが、議会とも書いてあるので、議運や協議会にはかる」と答えたのに、議長は何も報告しないからです。議長は「議運で相談して、個人のことだから議題にしない」といいます。
 私が「新聞に『町議として地権者対策を行ってきた手前』とある。経過や現状を釈明すべき」というと、本人が、「そんな新聞はみていない。議員として、なんてことは警察で言いう訳がない。ゆくゆくは裁判になるだろうし、そのこともあるので(ここで)いいたくない」との弁。
 議長は「本人から、本日10日付けで、倫理条例に定める本人の報告書が議長あてに出されましたので、私の意見を付けて町長に送付します。」

【寺町のコメント】 議長によれば「一身上の都合により、議運委員長を辞任する」とのことです。しかし「議会運営を預かる議運委員を続けてよいのか」、介護保険の「山県郡福祉事務組合の町から選出の議員であって、対外的にそんなことが許されるのか」、「そもそも、自主的にやめることが条例の精神」、などいろいろな声が聞こえてきます。9月19日の町議選挙の直後ですから、当事者に一票を投じた方もある訳で、町民の皆さんの関心は高いものです。選挙後3ケ月以内の欠員発生は次点者の繰り上げ当選、それ以後は、2名以上の欠員のときに補欠選挙が行われれます。
 議会多数の人たちに、仲間をかばおう、という姿勢をしっかりと感じます。そういうことが、政治不信を広げていくのです。町民の皆さんも黙らないでください。

  環境に優しい買い物袋
 身近な生活の場でのゴミ減量化の一環として、スーパーなどの買い物をもらわないことでゴミを減らし、意識を高めようと言う目的で、ペットポトルからの再生袋1000袋を、まずは、積極的に実行していただける方に配布しようとという予算105万円。
 山崎町政になって、議会側の要求で一般質問の通告期限が質問3日前、となっていましたが、議会改選を機に「議案書が事前に配布されている」「行政側が答を検討・用意する時間がいる」ということで、開会日の通告締め切りとなりました。

《特別委員会》は「公共下水道整備」「インター周辺整備構想」の二つの委員会を、任期2年の交替で設置することになりました。

【寺町のコメント】 下水道についての特別委員会は私も何年も前から求めていたもので、歓迎します。情報公開などに関する特別委員会は、前委員会から継続の要望があったにもかかわらず、「十分、行政で進んでいる。担当委員会で、順次、報告する」として、実質的に行政側に断られたようです。「十分、進んでいる」という回答である以上、全国的な公開の流れや住民の気持ちとかけはなれてしまってはいけないので、12月議会で一般質問で状況を明確にすることが必要になってきました。