新しい風ニュース  128号(通巻160)
 たかとみの環境とくらしを考える会
  岐阜県山県郡高富町西深瀬208  TEL・FAX 0581-22-4989
  《なんでも相談》  どの政党とも無関係の寺町 ともまさ発行
       E-mail tera-t@ktroad.ne.jp 2003年3月4日


  高富町議会3月定例会 ぜひ、傍聴に!

 2月24日(木)議会運営委員会
 3月 3日(金)全員協議会
 3月 9日(木)10時開会・一般質問通告〆(5時)
   13日(月)10時〜質疑・討論・採決
   14日(火)10時〜産業建設委員会
         13時30分〜厚生委員会
   15日(水)10時〜総務文教委員会
   16日(木)10時〜討論・採決・一般質問 
   17日(金)10時〜一般質問・閉会

 3日に議案書配付と説明がありました。この時期、あちこちの市町が事前に予算の要点を発表して新聞で紹介されています。高富町はどうしているの?という声も。
 4月から値上がりする町のCATVは、番組の大幅改編のための経費を新年度予算に計上、新しい番組編成を紹介する事前PRを間もなく開始します。
 予定議案のうち、興味深いものなど幾つかを紹介します。条例案などは13日に採決、予算関係は16日に採決の予定。あくまでも案です(額の万円以下は略)。
 私は、いつものように皆さんにお知らせして、ご意見をお待ちします。
 

 介護保険料
 65才以上の方は 月額2570円
 ただし、政府の方針で、スタートの本年4月〜9月は徴収せず、その後、一年間は半額を徴収するもの。 
 40才以上の方は、 
@会社などお勤めの人は、それぞれの保険団体ごとの額で、それぞれ徴収。
 A自営業など国民健康保険の方は、高富町の場合、計算による約3770万円という額を、対象者2500人で割ったところの、約1250円が月額の平均の計算になります。ただし、国保の保険料が所得や資産などに応じて、最高額が年額53万円まであるように、介護保険料も、減免から年間7万円(法律改正でこうなる見込み)まで、人によって様々の額になります。国保税が多い人は多い、少ない人は少ないということ。


    高富町が訴訟を起こすことの議決
 高富中学校北のグランドの東側にあるテニスコート周辺の土地の問題で、町が原告となって、不法行為による損害賠償請求の訴訟を起こす決断をしました。
 地方自治法の定めで、自治体が原告となる場合は議決が必要とされています。


乳幼児医療費助成5才未満までに引き上げ
 若い親さんたちの要望の多い乳幼児医療費の対象年齢を一才引き上げ。
 0〜2才児は県が半額、町が半額の補助で、合計3056万円。
 今までここに、3才児の分を町独自に上乗せしていましたが、さらに引き上げて、4才児の分も助成するものです。この分が3269万円。総合計で6325万円。
 しかし、タダだからといって、病院づけにならないことはもっと大事です。


    独居老人への配食サービス委託料
 65才以上の一人暮らしのお年寄り、75才以上の御夫婦にお弁当を届けながら、具合をお尋ね(安否確認)することも一緒におこなう事業です。
 町は一食当たり350円を負担し、原材料と調理費は本人負担という基本方向で、専門の給食業者への委託が想定されています。年間通しての方向。総額247万円。 介護がいる、配食を受けているということを“隠しておきたい”、というような風潮がなくなって、自由で楽しい老後選択のできる地域が実現するといいですね。


         児童館 設計 委託料
 富岡地区に児童館を、という以前からの声にやっと予算が見積もられました。
 富岡小学校の近隣に一つ造るのか。それとも、岐阜市のように2〜3の小学校にまたがるような想定でいくのか、そうなら富岡に二つ、ということも考えられます。
 児童生徒は、学区外へ行ってはいけない、という古い習慣を改めれば、岐阜市方式も可能です。高富町の中学校は一校だし、子どもたちの交流も大事です。
 「事業費の4%程度が設計費」が一般的で、富岡の設計費予算は252万円。設計できれば、次の年に建設するのが通常の進み方です。方向性の選択を議論しましょう。


       ほほえみ相談員 増員
  児童生徒の相談にのって、学校の諸問題改善のために県が始めた制度で、高富中学校に一人の配置がありました。県は今年、これをさらに増やすことを表明。
 ほほえみ相談員を富岡小学校にも配置しようと言うもです。半額は県からの助成。 今、私のところには、町外の学校のほほえみ相談員から相談が来ています。制度はいいのですが、受け入れる側に問題がある、という部分が浮かんで来ています。


         諸証明の相互委託  
 県内99のうちの45の市町村が諸証明をそれぞれのところで発行できるようになります。今年7月1日からです。主な証明は、次のようです。
 ◎どちらかに住民票がある場合
  住民票の写し・記載事項、印鑑登録、地方税、外国人登録原票の登録事項
どちらかに本籍がある場合
 ◎戸籍の謄本及び抄本、附表の写し、身分証明書

 その他、いろいろな予算があります。町からPRがあると思います。

     12月議会 一般質問 から    

◆《問・寺町》10月に就任された小林教育長にお尋ねいたします。
 人が差別のない豊かな社会で生き、ともに楽しく暮らすために、学校教育はもとより、社会教育、生涯教育の重要性が認識され、さらに、子育て支援も課題とされています。今年6月には男女共同参画社会基本法も制定され、男性とか、女性とかいう性による差別の解消をはかるための政策を進めることが、定められています。
 新しい教育長への町民皆さんの期待は大です。基本理念や方針はどのようですか?

《答・教育長》戦後50年を経て、この間の教育に対して、学力水準の高さや科学技術の進歩など評価できる大きな成果と、反面、心の豊かさや思考力・創造力の欠如など、これからの方向を示唆するマイナス評価も指摘されいます。こうした中で、大きな教育改革のうねりとして、生涯学習体系への移行と、「ゆとり」ある生活の中で「生きる力の育成」、ということが言われています。学校教育では14年度を期して、教育内容の面、制度の面から、改革が予定されています。
 高富町では、第4次総合計画「住みよいふるさと高富創造プラン」の中で、「豊かな生活環境とふれあいのまち・高富」をまちづくりの基本理念としながら、基本計画が策定されています。そこで、教育の分野におけるビジョンを「ほほえみ・感動・うるおいのある生涯学習のまちづくり」としました。

◆《問・寺町》子育て支援を具体的にどのように進めていく予定ですか?

《答・教育長》極端な事例ではなくとも、少子化、核家族化、家事や子育ての母親任せ、地域連帯感の希薄化、などといった社会の変化の中で、母子が孤立し、子育てに悩む母親が少なからずいる、と思います。
 また、昨今の重要な教育課題として、「心の教育」しかも「乳幼児期からの心の教育」ということが指摘されています。教育委員会としては、生涯学習の一環として「乳幼児をもつ親」に視点をあて、学習機会の提供・充実を図りたいと思います。 現在の中央公民館の乳幼児講座を「乳幼児をもつ親の学習機会」の色彩を強化したプログラムに再構成したいと考えています。例えば、◆年齢など発達に応じた情操教育、◆しつけや基本的生活習慣の形成、◆父親の子育て参加など、今後、煮詰めていきたいと思います。なお、子育て支援として、保健課や福祉課も事業をもっております。それぞれの課や事業の特質を発揮しながら連携を図ってまいりたい。

◆《再質問・寺町》全般的な面、子育て支援について、ぜひ頑張っていただきたい。全体的なこととして、子どもたちのために児童館を求める声が強くあります。高富町に今後、児童館をどうしていくのがよいか、ということについて、子育て支援、生涯教育の観点から、とりあえず、今時点での教育長の個人的な見解をお聞かせください。

《答・教育長》児童館については主管が異なりますので、ここでは、それについてどうかというのは控えさせていただくとして、中央公民館の乳幼児講座を、出張講座で地区公民館でできないかと思っています。11年8月の試みは大変いいことで、もう少し、年度を通して計画的に出張講座を位置付けたいと考えています。

◆《問・寺町》具体的に、中学校で何らかの事情で教室に入れない子たちのための「保健室登校」がありますが、この現状をどのように認識されていますか?

《答・教育長》学校における保健室の機能及び養護教諭の職務は、かつては、けがをしたり腹痛等体調不良を訴える児童生徒の応急処置をしたり、一時、休ませることでしたが、近年、精神的なもの(悩みとかストレス)を伴う子どもが増加し、カウンセリングの機能を併せもつことが必要となってきました。或いは、ご質問にありますように、学校へは来れるが教室には入れない、すなわち「保健室登校」といわれる子どももいます。しかし、中学校では9年度に、余裕教室を利用して教育相談室を設置し、専属の相談員を配置しました。子どもにとっては行き場所が増えたわけで、保健室に行く子、相談室で相談を受ける子、というように、選択してカウンセリングを受けています.なお、中央公民館に「心の相談員」も配置してあり、教育相談体制や受け入れ施設としては充実しているものと考えています。

◆《再質問・寺町》私は、現状の保健室登校に疑問をもっています。そういった意味で、今後注視していきたいと思いますので、改めて別におたずね致します。
 今、学校には、なかなか学校に登校できない、という子が増えています。そう言った中で、例えば、遠くの別の子が、登校のときにその子の家に寄って、誘って行きました。しかし、たまたま二人とも遅刻したとき、誘っていることを知っているにもかかわらず「二人とも、遅刻は遅刻だ」と言った教師がいると聞きます。私は、これはチヨットおかしいのではないか、と思いますが、学校現場に長らくおられたお立ち場から、誘って行って、たまたま遅れたから遅刻、というのがいいのかどうか、お考えをお聞かせください。

《答・教育長》不登校の問題、遅刻の扱いの件については、正直、私の現実的な感覚では、不適切であろう、頭ごなしにそれをもって遅刻と、いうような判断をしてしまったということについては、もう少し配慮がいるのではないか、と思っています。そういうようなことがもし現実にあるということであればお知らせをしていただきまして、学校関係者と協議しまして、何とかこれを善処するような方向に、指導していきたいと思います。