新しい風ニュース 98号(通巻130号)
たかとみの環境とくらしを考える会
岐阜県山県郡高富町西深瀬208 TEL・FAX
0581-22-4989
《なんでも相談》 どの政党とも無関係の 寺町
ともまさ
発行 1998年3月14日
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火葬場がオープン! 斎場は使えない?
山県郡と武儀郡の6ケ町村が25年程前から「岐北衛生施設利用組合」を作り、し尿処理場を運営してきました。ここが、長年の懸案であった火葬場計画を3年前から進めて来ました。そして、やっと大部分が完成しました。もう既に「焼却設備」は使えますので、4月1日からの火葬場オープンは可能です。しかし、何と、同じ建物に付帯して建設した斎場は、オープンが危ぶまれています。関係者が鋭意努力しているようですが、斎場の運営委託先がいまだに正式決定していないなど、調整が進展していないようです。あと半月で4月になるというのに。
斎場は、結婚式や法要のように、「何ケ月も前から予約して会場を利用する」という性格のものではないので、「まだ、完成していない」と考えれば、従来通りの葬儀を各自なりにすればよい、という事なのでしょうか?
全体で10億円の経費がかかり、さらに1億円程が見込まれます。人口比などから、高富町は、この40%を負担する責任があります。他人事ではありません。
県が 動物ふれあいパーク計画 を中止!
当初は現在より一つ北の谷に予定を進めていました。地元である武芸川町に1億2500万円が「地区協力費」という名目(町を通じて、受け入れを了解した地元の“宇多院”地区にいくはずになっている)で支出決定されています。
計画が進み出してから、武芸川町が「岐阜県が計画している“動物ふれあいパーク”(動物用の火炉を併設)」を誘致して、火葬場の周辺整備を県にやってもらう、ということになったようです。一昨年4月には地元説明会も実施され、6月には県議会でも一般質問され、新聞などでも武芸川町に県が整備するとの公表がありました。私たちにも、カラーの完成予想図などが配られ、このニュース(96年6月1日付け77号)でも取り上げました。
この時に、県は、組合が最初に予定していた場所を希望したので、組合は南の谷に予定地を変更しました。そして、組合は建設に着手しました。ところが、昨
年春になって、県が突然「撤退する」と言ってきました。その理由は、県が希望
した土地は、ゴルフ場の計画地の一部と重なっており、トラブルを懸念、これを嫌った県が撤退方針を固めた、ということのようです。
1千万円 を 捨てる気 ?!
県の撤退によって、大変なことが派生しました。それは、当初組合が予定した土地に対して、既に着手金的に1千万円を支払ってしまっていましたが、土地が不要になったことで、“死に金”になってしまったのです。
ゴルフ場の手続きに詳しい私から見れば、ここのゴルフ場の計画は、地元の武芸川町にも、県にも、正式に事前協議が申請されており、町や県、県事務所など行政関係者がゴルフ場計画の存在や予定地を知らないはずはありません。それなのにこのようなことになったのは、一体どうしてでしょう。
県との話を大丈夫のように仕立てた武芸川町と、早計に1千万円も支払ってしまった組合の責任は大きく、組合議会に代表として出席している人達も責任を感ずるべきです。
私はごく最近、この「1千万円の事」を知ったのですが、1千万円は明らかに組合の損害です。あなたは、どうしますか?
(地図/省略)
↑至 武芸川 ↓至 ファミリーパーク
ゴルフ場予定地 ゴルフ場予定地
火葬場・斎場(完成) 県の予定地
高富町議会 3月定例会日程 ぜひ傍聴に!
3月11日(水)10時〜 開会(議案提案・説明)(〜15日議案精読期間)
16日(月)10時〜 質疑・採決 17時半〜 議会運営委員会
17日(火)10時〜 総務文教委員会
13時30分〜 産業建設委員会
18日(水)10時〜 厚生委員会
19日(木)10時〜 委員長報告・採決・一般質問
20日(金)10時〜 一般質問、閉会
伊自良は9月に決算認定!
私は、議員になって以来、「決算は9月に」と2回の一般質問をしてきました。このニュースでも何度も取り上げました。先の12月議会では、他の議員が質疑で決算を9月にと求めたところ、収入役が「地方自治法は変わっていない」「監査委員が忙しい」「決算を見て予算を立てるものではない」「作業が繁雑。今出しているものでよい」「この周辺で9月に決算をやっているところはどこもない」などの答弁があり、町長も「私は、収入役の言うとおりと思う」との答弁でした。そのあたりを、先々号で、みどりさんが通信に書いたら、「伊自良村は既に9月に決算を済ませている。高富町の収入役がそんなことを知らない訳はない。本当に知らないとしたら、別の意味で大変なこと。予算に反映させるためにも、高富町も9月にやるべきだ」との指摘をいただきました。
高富町はこの数年来、役場事務の合理化、スピード化のために、1億円近いお金をつぎ込んでコンピューターを導入してきました。そうなのに、何十年も前の手書き、ソロバン計算の時代と一緒で、12月しか決算を提案できない、としたら職員の怠慢と言われても、弁解する余地はどこにもありません。
しかも今回の新年度予算で、コンピューターをさらに新しく、台数も大幅に増やします。そのリース料は1年間だけで2076万2千円で、当然今後も毎年いるものです。莫大な新規システム購入費用(1203万9千円)も計上されています。加えて、OA機器保守点検委託料だけでも、新年度973万5千円もあり、今後も毎年いります。
これで、「超豪華庁舎の中で、相変わらず12月決算」などとしたら、住民、納税者が、「税金の無駄遣いやないか!」「町長や職員は何しとるんや!」と心底怒っても当然の事態です。
予算議会 始まる
三月議会は新年度の予算や条例改正など、一年で一番盛りだくさんな議会です。 総合運動場(中学校北のグランド)、椎倉〜馬坂線のトンネルや道路の完成、農村モデル事業など主要事業が終了したことで歳出が減ったことから、前年度と比べて10,1%減の60億5000万円の予算が組まれました。町長は「緊縮前進型」と自ら述べています。そして「首長として見たとき、想像以上に財政事情が厳しい」「道路経費はなるべく多くを組んだ」「ハコモノの維持管理費が多い」「8年ぶりに、職員採用による増を0とした」「非常勤特別職を減らした」「公共施設の利用料は安いに越したことはないが、真の公平化のために値上げもやむを得ない」「企業的センスを取り入れていきたい」などの主旨の抱負も。
私は、予算書などを見て次のように思います。
10%の予算削減は、よくできたと思います。食料費や事務経費などの細部にまで、きちっとした検討があることが伺えます。しかし一方で、“温泉探し”の予算が突然に組まれたり、議員海外研修の継続など、理解しがたいところもあります。これらは議会の議論で、問題点を明らかにして行きたいと思います。
私の一般質問は「障害者(福祉)計画づくりを!」「温泉探し、今は不要!」「公正な自治体行政はできているか?」「火葬場・斎場の4月開始は大丈夫?」などを考えています(質問の締め切りは16日)。
温泉探し、今は不要!
新年度予算で、温泉探しの費用700万円が計上されました。
「将来に向けたまちづくり、夢おこし、活性化」のために「町内の3〜4ケ所」について「航空写真による調査」「断層調査」「現地踏査」などを行い「掘削深度、泉質、量、地表での湯温」などを調べ、温泉の確実性をみる。そして、今後の財政事情によって、温泉にするのか、クアハウスにするのか、また実際に取り組むのかなどを後で検討する、というものです。
私も、あちこち出掛けたときに、温泉やクアハウスにはよくはいります。しかし、だからと言って、「自治体経営の温泉は、今や、過剰、乱立」という声があるほどの時代に、町長の公約でもないことに、高富町が700万円もの予算を組むことは、容認できることではありません。
造るとなれば10億円以上いるのは確実で、財政がひっ迫している高富町にそんな余裕のある時代が来ることは、当分あり得ません。もし、仮に余裕があれば、福祉の充実などのために回すべきです。あなたは、どう思いますか?