新しい風ニュース  99号(通巻131号)
 たかとみの環境とくらしを考える会
  岐阜県山県郡高富町西深瀬208  TEL・FAX 0581-22-4989
《なんでも相談》 どの政党とも無関係の  寺町 ともまさ
           発行 1998年4月25日

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       火葬場・斎場の現状 
 先号で《火葬場は使える、しかし斎場は?》と報告し、3月20日の議会一般質問でも現状を問いました。その頃、手違いから斎場のオープンが危ぶまれ、高富町関係者は、一ケ月か二ケ月おくれてもよいから、準備をしっかり整えて斎場をオープンすべき、との意見が大勢でした。そして、4月1日発行の町報も「火葬場のみ開始」で印刷されました。しかし、岐北衛生組合は、3月19日に緊急会議を開催、4月1日オープンを決定、農協への斎場運営委託も3月25日に行いました。こんな訳で今でも、関係者が手探りで運営を模索しています。
 遺体運搬車(ワゴン)も2台購入、希望者に貸出しますが、今のところ、運転手は遺族側が行うしかありません。炉は3基ありますが、一基ずつの運転で、火葬時刻は2時、3時、12時、11時の順で、希望を先着順で受け付けます。ですから、12時、11時しか当たらない遺族は、告別式が10時や11時になってしまうので、現実的には無理ということで、他の火葬場を申し込むことになります。また、宮型の霊柩車は地元との協定で禁止なので、他の火葬場へ申し込んだ方もあります。運転手がなくて、他の火葬場へ申し込んだ方もあります。
 現在、運転手については、専門の運転手が検討されています。
 施設面では、火葬場の方の床は、雨の日はモップで拭くほど水が染み出るようです。事務室や斎場の方はカーペットが敷かれているので、今は表面的には分かりませんが、これから梅雨どきに向かって、大きな不安を感じます。
 先に紹介した、1000万円の損金については、武芸川町が何とかする、といっていますが、そんな負債を背負っては武芸川町民がたまったものではありません。組合が地元への迷惑料の意味で出した1億2500万円の地元協力費も、組合は武芸川町に渡した、町は火葬場直近の集落である宇多院地区に渡した、とされています。しかし、このうち8000万円は、宇多院地区にある「お寺の改築費」に回されました。武芸川町のやることは、無茶苦茶というか、よく分からないというか、私たちからすれば、信じられない町政です。


  三月議会から   今回は、話題のいくつかを要約します

       ◆納税組合はお得? 
 町内には納税組合が約140団体あり、97年度は組合員が「100%納税したら納税額の2%分」「90%以上なら1%分」を、納税に協力したお礼の意味で、奨励金を出していました。98年度は、これが半額になり、予算も430万円ほど。この制度の問題点が長年指摘され、高富町も数年来、奨励金を年毎に減額してきました。ところで、高富町全体のその年の税の徴収率(納税率)は98%前後です。つまり納税組合は、高富町の平均よりずっと低い90%の納税率でも、“納税の奨励金”がもらえるという本質的な矛盾が明らかになってきました。


 ◆国民年金印紙売捌(うりさばき)補助金
    納税組合加入の国民年金納付者に関しては“掛金納付金額の三分の一%”の割りで補助金が出されます。これも、数年来、補助割合を減じてきました。名目は「印紙を売ったお礼」ですが、実際は何も売っていないのでカラ手当。納税組合に加入している国民年金加入者の分にだけ、しかも、組合員の掛金「納付率に関係なく」「納付金額に一律」に補助金を出すのは、あまりに不公平です。


       ◆消防団条例改正 
 昨年、消防団の寄付金の問題を指摘し、団の必要経費は、町の予算で見るべき、との指摘をしました。これに対して、役場や消防関係者から強い反発があり、役場の大会議室で「町長らに消防団関係者ら40名位」と「私」との話し合いの場も設定されました。町は「飲食費までは出せない」し「経費はできるだけみる」方向で、条例を改正し、新年度から団員手当が年額29500円(従来は13000円)となりました。県内では、坂祝50000円、柳津42000円、川島41000円、などの手当を支給する自治体もあります。私は、まだまだ低い、と思います。操法訓練など見直すべきところも多々あると思いますが、消防団活動は公務として公費負担を原則にすべきです。

        ◆特別減税 実施 
 国の減税策として、個人の町民税が本年度だけ、本人80000円、扶養者4000円の減税となります。町全体で総額6200万円の減税です。


 ◆中濃競輪組合を脱退してはどうか 
岐阜県内の24町村(3月に串原村が脱退)が「中濃競輪組合」という一部事務組合を結成し、高富町長が組合長をしています。組合長の自治体として、高富町には職員の事務仕事もそれなりにあります。
しかし、この数年来、構成自治体には全く還元金がありません。
 いっそ、脱退もしくは解散してはどうか、と提案したら町長は「そのつもりはない」とキッパリ。  「岐阜競輪の経営主体の岐阜市が“もうけ”のある良い日に競輪を主催してしまうので、中濃競輪組合は割りの悪い日にしか開催できないから、収益があがらない」との指摘もあります。町長は、「組合長ポスト」にこだわるのでしょうか。


        ◆財産区問題 
 昨年、高富財産区からの道路分担金や消防寄付金支出の問題を取り上げたら、財産区の関係者から総スカンのようです。(せっかく、高富地区で寺町さんの支持が増えて行っているのに、これで減ってしまうぞ、との意見を聞きました。でも、そんな言い方で、方針をひるがえすことはしませんので、念のために)。新年度、町は財産区に対して「財産の管理のための委託料を支出する」「その後は、今まで通り使う(財産区が好きに使う)」という“はなれわざ”の予算を組みました。 ところで、私はいろいろと検討してみて、町の財産区を消滅させる方法を6月議会で質問してみようと、既に通告しています。(この「消滅」とは、高富地区に実質的に財産を返還し、地区の独自の運営に戻す、ということです)


 ◆玉井元町長 高富町名誉町民に 
 町に貢献し、かつ75歳以上の人の中から名誉町民を選ぶ、という規定があります。3月議会に山崎町長から、今年2月に75歳になった玉井治郎市元高富町長を「名誉町民に推薦する」との提案がありました。
 昨年の町長逮捕は、玉井町長時代の犯行で、当時の町長の監督責任は重大だから「町に貢献」というには、まだ時期尚早、という意見を聞きました。少なくても、前町長の執行猶予期間が了するまでは、待つべきということ。
 5月24日には長良の「十八楼」で山田県議、山崎町長、田中議長を発起人代表としての「受賞祝賀会」。まさか公費・公用車は使われないと思いますが・・・


 ◆議員の海外視察費用 今年も計上 
 社会的にも批判の多い議員の海外視察。全国各地で裁判が起こされています。高富町は今年度も5人分350万円余りを計上しています。議長会の斡旋とはいえ、旅行業者のパックで、内容に中身が少ない、と批判されています。
 ところで、全国の公的団体あるいは市民団体などが、福祉問題とか、環境問題とかにテーマを絞って、みっちり研修する海外調査旅行を計画、参加者を募集しています。そこで、今まで議員の海外視察を批判していた私は、今年は議会改革の意味で発想をかえて「それらのどれかに参加し、割り当ての公費を利用することはできないか」と議長に話しをしています。あなたはどう思いますか?


   ◆スポレク祭(スポーツレクリエーション祭) 
 今年、岐阜県を挙げて、スポレク祭が行われます。高富町もソフトバレーの会場(10月3〜6日)として、準備が進められています。高富町の予算は1720万円にも。このうち345万円は、大会関係者選手・役員約500人に地元約200人を加えた700人での、大交流レセプションの費用です。屋台コーナーやステージなども。私は、主旨をはずれて、パーティーに金を使い過ぎと指摘しました。


◆東海環状自動車道特別委員会   (4月20日開催)
 5月に国や県に推進の陳情に行く予定。委員会は議会の下部機関で、外部に対しては、何の意思表示もできません。議会は「意見書」や「決議」の採択という方法で、外部に意思表示ができます。でも「議会が陳情行為をする」ということは聞いたことがありません。議員個人の連名でという事でしょうか?


◆火葬場建設特別委員会      (4月21日開催)
  火葬場を見学。組合の運営方法について組合担当者ら、そして斎場の運営について農協にかなり強い意見が出されました。


◆綱紀粛正特別委員会       (4月24日開催)
 町長は倫理規定を4月1日から施行。今回からは「特別職の倫理条例」制定に向けて、議論が始まりました。委員長から非常にスッキリした条例原案が提出され、これをもとに審議しました。6月議会の条例制定を目標に、次回(5月13日9時半〜)は一日審議です。国からは、入札予定価格の事後公表などを進めるように、との通達が来ています。入札制度も次回から検討に入ります。


◆弔電が倍増?
 高富町では、習慣として、町長と議長が、町内のご不幸に対して、それぞれ弔電を打っています。議長分は議会費の中で出すべきところ、町長と同じ総務費用の通信費から出していたので、昨年末に指摘したら、今年から、議長分は議長交際費から出すことになりました。ところで、この額が昨年の倍に見積もっている、との答え。まさか、今年度は死亡者が増える見込み、などという事はあり得ない訳で、杜撰な見積もりです。