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2005年12月21日 山県市議会一般質問
質問番号 3番  答弁者  企画部長、総務部長
質問事項 

 市民保護と多重債務者問題について


《問・寺町》1. 具体策
 サラ金やカードローンに苦しむ人が増え、自己破産する人は、いまや、国民の500人に一人といわれる。最近は、若者が頻繁に電話で勧誘されたり、無人機で気軽にカードをつくることができることから被害が著しく増加している。本人の過失というより、社会悪であり、いっそう犯罪の性質が強くなってきている。国でも法律改正が検討されている。
 真に悩む人、苦しむ人を支援することは行政の大きな役目の一つ。
 私は、昨年12月議会で、この点、市の対応を求めた。

《問・寺町》 その後の市の対応を説明されたい。

《答・企画部長》 広報やまがたにクーリングオフ等の消費生活相談関係を2回掲載したほか、くらしのカレンダーで多重債務関係の相談を弁護士相談でと題して相談日のPRをしております。また、消費者生活相談の問い合わせにつきましては、弁護士相談、消費者生活センターの紹介をいたしております。その他、多重債務者対策関係シンポジウム等へ職員を派遣し研修に努めております。 

《問・寺町》 多重債務者問題が解決すると、市にとってどのようなメリットがあると考えるか。

《答・企画部長》 ある弁護士から多重債務者の過払い金を回収することにより、滞納税の納付、生活保護受給世帯の減少、貧困による犯罪の予防が図れると聞いておりますので、これがメリットと考えています。

《問・寺町》 市の広報の中で、多重債務者問題とその解決の仕方について、1ページでもさくことに支障があるのか。広報の意義を理解すべき。実行してはどうか。

《答・企画部長》 前向きに検討してまいりたいと思います。なお、平成18年1月15日に多重債務110番が開設されますので、広報やまがた1月号に掲載するほか、有線テレビの文字放送にて周知します。

《問・寺町》 問題を指摘し、解決に導くパンフレットを作成し各世帯に配布したり公共施設に配置することは、容易にできる警鐘と困窮者への手助けだ。実行してはどうか。
《答・企画部長》 多重債務者問題は、本市だけでなく全国的な問題でありますので、岐阜県消費生活センターで対応して頂くようお願いしたいと考えております。

《問・寺町》2. 市の認識の整理
 昨年、一般質問のために市と話し合ったとき、どうも「多重債務者問題は都市部の問題で、山県市はそれほど都市ではないのでたいしたことはないのではないか」と受け取れる認識を強く感じた。
 多重債務問題の専門家は、金融の貸し出しは制度上、一件50万円を上限とすることが多いという。それが、B社、C社、D社と増えていくことで、返済のための借金が膨らんで多重債務になる。そして、傾向として次のように指摘する。
 都市部は、核家族、個人タイプだから、債務額がそれほど高額に膨らむことはあまりない。
 しかし、非都市部にいくと、財産があり、体面などを重んずる風潮も強いなど家族や親族がフォローするケースが少なくないことから、「本人段階」で破綻せず、結局、表面化したときには債務額がとても大きくなってくる、という。
 結局、多重債務問題の抱える重大さは、都市部も周辺部も変わらないということになる。 市内のこれら金融業者(銀行など通常機関は除く)の有人の店舗数、無人の貸出機及び店舗の数(同)はどれだけか。

《答・企画部長》 「市内の銀行を除く金融業者の店舗数について」につきましては、市内には設置されておりません。

《問・寺町》 「比較して山県市は都市部ほどの緊急、重大なではなく被害者は少ないとイメージする根拠は何か」

《答・企画部長》 寺町議員との見解の相違ではないかと思われます。なお、多重債務者の把握は困難でありますので、被害者が多いのか少ないのか分かりませんが、ただ、多重債務者が自殺したり犯罪を起こしたりする悲劇が絶えないことから、重要な問題であると認識いたしております。


(補足)−1
 時間切れで、総務部長への「3. 困窮者の把握を対策に生かす」の通告は、質問と答弁ができませんでした。

補足)−2
  旧高富町内に以前あった無人機は今は無いようです。ただ、銀行の現金自動払機(ATM)は市内各所に30台あるとのこと