新しい風ニュース  NO156

やまがたの環境とくらしを考える会 (通巻187)
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なんでも相談    どの政党とも無関係の 寺町ともまさ
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2004年8月7日

高富中学校建設(全面改築)工事と
高富地域の公共下水道工事  入札が済む

 04年7月26日(月)の臨時議会は、4つの工事合計24億円の契約の議案、12億円の下水道終末処理場用地取得契約、34億円の地域情報化の特別会計の新設など、多額で長期に及ぶ予算に関する特別な臨時議会でした。
 しかし、本会議で質疑し実質の議論したのは、ほとんど私だけ。残念です。

 公共下水道工事入札は7月5日に行われ、前田建設と大日本土木が落札しまた。今回は、山県警察署(旧タマコシ)付近と高富公民館(十六銀行高富支店)付近との間の国道256号の道路下深くに下水の幹線の管路を造る工事。

 3年計画の高富中学校全面改築の本体工事費と機械関係も落札。説明会のことなどは、この裏面に要約のとおり、6月議会で議論しました。一般質問のテレビを見逃した方には、私のHPにやり取りの全文を載せましたのでどうぞ。

◆ 入札の額は以下。落札率、予定価格、設計価格などデータは私のHPに掲載。
◎下水道幹線第1工区を落札したのは、前田建設で札の額は1億93百万円。
◎下水道幹線第2工区を落札したのは、大日本土木で札の額は1億7千万円。
下水道/入札の詳細データ

※中学校本体工事入札に参加し、下水道に指名されているのは・・◇印
※中学本体工事参加業者のうち下水道で指名されなかったのは浅沼・大橋のみ


◎高富中学校の本体工事を落札したのは、安田で札の額は2億8500万円。
◎中学校の機械設備工事を落札したのは、鴻池・岐建JVで札の額は16億円。
学校/入札の詳細データ

 ※大日本土木は下水第2工区を落札
  前田建設は第1工区を落札

《中学校工事及び下水道工事の落札率の比較》(%)
落札率/入札の詳細データ

  ※ペーパーニュースより詳しいデータを掲載しています。



 7月14日の公正取引委員会の勧告、業者の応諾を受けて県や各市は指名停止などを公表。山県市のことは報道されず。 何もしない?=業者にやさしい?


 【7月26日の臨時議会の本会議での質疑から】

《問・寺町》 この落札率平均98%という数字がどういう位置付けかは重要だ。平均落札率が96%という状態が続いた新潟市に、昨年03年9月に公正取引委員会公取委が立入検査にはいった。この落札率はあまりに高いと考えないのか?
 この数字に、業者の事前調整が合ったと考えないのか?

→《答》談合情報はない。その額は、業者のいきごみだと思う。

《問・寺町》 この請負契約に関して、中学の本体工事と下水の工事について業者が重なり、あまりにも入札の業者が偏っている。一般人の感覚では、業者の指名の仕方が、特定の会社に偏っていて、極めておかしい、と受け取れる。
 何かの調整があったのではないか、と考えないと説明が付かない。
 どういう根拠に基づいて、下水道の業者を選定し指名したのか?
 学校と下水道の業者選定の関係やバランスについて、何も考えなかったのか?

→《答》第1区は点数の上位の9社、第2区は続く8社、という選び方。
    学校の入札参加業者は、自主的に応募してきた会社だ。

【寺町のコメント】市は、予定価格に対する落札率が98%で高いと言われても困る、設計価格で見てもらわなければ、といいます。しかし、入札改善に努力してきた自治体はたくさんあり、例えば横須賀市は、1999年に既に、設計価格に対する落札率が80%前半になっています。山県市は90%台前半。
 下関市などは、敢えて設計価格を事前公表、あとは業者の競争に任せています。

◎ペーパーニュースにないwebページだけの資料
公正取引委員会のトップページ
公取委・04.7.13・岐阜県内電機事業関係談合排除勧告の全文
公取委・04.7.28・新潟県内土木建築関係談合排除勧告の前文
   同新潟勧告の本文
神奈川県の入札率などの調査データ
下関市の関連ページ

 【7月26日の臨時議会の本会議での採決前の討論から】

【寺町の討論の一部】(私は入札や契約などに関する市の甘い姿勢を指摘)。
 かつて高富の公共事業は業者の食い物、と評価されていた。業界は、厳しい姿勢の自治体では競争性を高め、のんびりした自治体では高い額で落とす、という。

  《落札率の問題》
 落札率を下げる努力をすべきだが、その努力が全く感じられない。落札率96%の新潟市に公取委が立ち入り検査にはいった。山県市の今回の平均98%という落札率は、公取委が重大な懸念を持つレベルの数字だ。そして、公取委は新潟市の下水や建築工事に関して、官製談合として、市職員の氏名も明らかにして、市の対応を求める勧告をする(7月28日に勧告実施=勧告は私のHPで引用)(山県市で落札した鴻池組、前田建設、大日本土木は勧告を受けた業者)。
 新潟市の例からいっても、山県市でも公取委の調査が入っても当然の状況だ。
 例えば、和歌山市は、談合情報があった入札の場合に落札率90%の場合は、調査して警察や公取委に告発する、と表明している。

  《落札率が低いことのメリット》
 新潟では公取委の立ち入り検査後の10月からの入札は、80%台に急落した。 日弁連は90%以上の場合は談合が成立している、と警告している。
 長野県では、90%台の前半だった平均落札率が、競争性と透明性を高めた入札方法にすることで、60%台にさがったことは有名な話しだ。
 今回、市の4本の契約は予定価格ベースで合計24億円。平均落札率が10%下がれば2億4千万円浮く。それだけ、市民のための新たな仕事ができる。あるいは、財政再建に回せる。

  《市の姿勢の問題》
 入札の制度改革に努め、落札率を下げる努力をし、行政側に業者に厳しく臨むという姿勢がない以上、外部からの圧力で適正を確保するしかない。
 私は、山県市の情報化事業の進め方や今回の入札の結果などを見て、もし、今日以降もこんな姿勢が続くようなら、外部からの圧力で是正してもらうために、今回の入札関係の資料や、情報化事業の一連の経過や資料、防災無線事業についての資料、そして今後入札が強行されれば明らかになるであろう情報化事業や防災無線事業の入札関係の資料、これらを公取委及び捜査当局に資料提供するしかない、と判断している。
 4本の契約は入札に対する市の基本姿勢の問題ゆえに反対せざるを得ない。

  《情報化事業特別会計設置議案》について
 そもそも、事業も開始していない前から、@niftyやJCNなど富士通系と仮契約したことは、それら業者との話し合いの上で進んできたこと。官製談合が成立しているというしかない。これをおおい隠そうとする行為は認められない。

2004年6月22日
山県市議会 一般質問 から

高富中学校など京ケ洞地域での大規模事業

◆《質問・寺町》 かつて、高富中学校の横に町民体育館やグランドを建設・整備する工事に関して、幾つもトラブルがあった。
@京ケ洞地域が軟弱な地盤であり、体育館建設に続くグランドの整備にミスがあっ たことを、どのように承知しているか?
A体育館建設工事に際して、周辺地域のみなさんに工事の事前説明がなく、苦情 がでたことを承知しているか?
B周辺の宅地に関するトラブルが生じたことを承知しているか?

◆《答弁・教育長》体育館は平成8年、グラウンドは平成10年に完成した。
@グランウンド部の一部、排水勾配が悪くなり、みずはけが悪くなった。
Aの説明会については、平成7年6月7日に隣接の自治会より自治会長ほか20名の参加を得て開催し、そこで意見等お聞きした。
Bについては、民家の車庫の土間にひびが入り修理をさせていただいたき、その所有者の方にご理解を得た。

◆《再質問・寺町》 @中学校の建て直し工事は、いつから開始する予定か?
A体育館のとき、説明会の開催を知らなかった、という人たちが結構いる。今回、説明会は、いつごろどのように行うのか?
B事前に確認をしておかないと、トラブルを避けられないのではないかと強く懸念する。事前の現状確認の調査についてどのように考えるか?

◆《再答弁・教育長》 @工事の開始時期は、8月末か9月に入ってから。
A説明会は、8月中すぎになろうかと思う。
B事前調査をしなければならない。家屋関係の確認とか、その他どんな事前調査が必要かは今後詳細に詰めていく。

◆《再々質問・寺町》 入札が済んで落札者が決まるまでは、この事業について、入札参加希望の会社と設計会社との接触を禁止すべきではないか?

◆《再々答弁・教育次長》 業者との、特に設計業者との接触については、指摘の通りで、そういうことはないと確信しており、注意深く見守っていく。


◎情報化と防災無線の住民監査請求は、8月6日に61人が追加請求しました。(実際は、67人でした)

福井の水害に市や議会は何もしないのか、との声が届きました。市や社協に聞くと、職員が行くなら同行したい、との議員の声もあったが、今回は市としては動かない方向。その後、7月末に福井県側から、「今後は県内のボランティアで対応するので」との表明があった、職員互助会が職員一人1千円、計約40万円寄付、社協の関係の人たちが7月28日に現地へ出かけた、とのこと。私は、阪神の地震のときは毎週、現地へ出かけたけれど、今はとても動けない状況です。

新市誕生1周年記念で8月8日に伊自良湖畔で夏まつり。議員には隣接駐車場指定の案内。8月初めの新聞折込みで「打ち上げ花火」とあり驚き、あ然。深い森の中の伊自良湖畔で打ち上げ花火とは。約400発。野鳥や動物にどんな影響を与えるか? 海や大きな河原とはちがう。自然との関わり方の「はきちがえ」