新しい風ニュース NO157
やまがたの環境とくらしを考える会 (通巻194)
岐阜県山県市西深瀬208 ℡・FAX0581-22-4989
なんでも相談 どの政党とも無関係の 寺町
ともまさ
http://gifu.kenmin.net/teramachi/ tera-t@ktroad.ne.jp
2004年8月29日
(号外など、通巻のカウントが148号以降ずれていましたので、ここで訂正します)
環境保全対策特別委員会 開かれる
8月26日、議員の半分で構成する環境保全対策特別委員会の第一回の集まりがありました。午前中は、市内の各種状況の説明と質疑、午後は主要なところの視察。視察はいずれも、業者への事前通知なし。その一部をお伝えします。
【8月26日視察:ゴミ処理関係】
◎伊自良村・洞田地区の谷の奥の3カ所の処理、焼却施設を見ました。
①分別処理施設
(有)大晶 代表取締役 長谷川浩成氏 (岐阜市下西郷)。
雑種地(一部宅地)約5,000㎡(保管できる量:1078.30立方㍍)。
県からは産業廃棄物(8品目)の積替場所として許可(平成15年8月26日)を取得している。
※8品目=廃プラスチック類、がれき類、金属くず、木くず、紙くず、ガラスくず及び陶磁器くず、繊維くず、建設残土
②焼却施設
(有)東海中河総業 代表取締役 中河真喜子氏(揖斐郡池田町池野)。
土地は、(有)大晶・長谷川氏から500坪借りており、あと5~6年の契約がある。
焼却炉の面積は、火床面積1.8㎡である。社長は、住民から苦情があった場合は直ちに撤去します、とのこと。
③焼却施設
篠田興業 代表者 篠田和 士氏(岐阜市折立)。土地は、大晶・長谷川氏から借りている。
焼却炉は、基準に適合していないため使用できない。

施設の概略地図
【寺町のコメント】
①については、数年前までやっていた業者は、メチャクチャだったとききます。
今の業者は、「産業廃棄物の分別→リサイクル」を強調していました。地元と協定を結んでいる、とのこと。
問題は②。
6月のある日の夕刻、私がこの一帯を訪れたときは、炎が見えましたが、調べに来たことを知ってか火が落ちました。「東海中河総業自体はここはやめたいのだが、現地で作業している人物が続けたいというからやっている」、「社長は、住民から苦情があった場合は直ちに撤去します、という」との市の説明からすると、住民の方からの苦情はない、ということなのでしょうか??
山県市の畜産の現状と住民
【8月26日視察:畜産関係】
委員会は、市内の大規模な畜産施設を回りました。
下記のデータのとおり、岐阜地域では、山県市は畜産が極めて盛んで、これが、臭いやハエの苦情の原因。
特に伊自良は狭い地域に畜産と集落、しかも新しい住宅が増えていることで、極めて深刻な問題。
私は4月の選挙のとき、かなり久しぶりに伊自良を回って、なんという状態か、と驚きました。
市は、①「ふんを早く片付ける」「ハエを駆除する」ように求めている、展望に関して
②「畜産団地化には資金の問題」があり、
③「共同処理場には個人負担とランニングコストを出せるかの問題」がある、
④(全国の)畜産対策の優良事例では農協が関与しているが、伊自良は農協が関与していない、
などの説明。
山県市の畜産の状況
ふるさと環境保全委員会設置?!
市内各地の産業廃棄物の処理施設に関して、県が昨年5月に定めた要綱に「岐阜県ふるさと環境保全委員会設置要綱」があります。市は、地元の人たちに委員になってもらって、日常的に監視体制をとるこの「環境保全委員会」を立ち上げたい意向のようです。住民の皆さんの自主的な委員への参加が前提の制度です。
(県や市のHPにはこの「要綱」が出ていないようなので、とりあえず私のHPに載せておきますので、ご覧ください)
要綱と細目の全文
大桑地区・岐阜国際ゴルフ場の残土埋立
【8月26日視察:埋立処分関係】
1992年(H4年)3月5日付けで岐阜県土木部長は文書で、ゴルフ場14番ホールの排水の垂れ流し及び前面に傾斜しひび割れた擦壁についての抜本的な改善など、ゴルフ場の防災に関する改善について指導を行いました。このため、ゴルフ場は約80万立方㍍の土砂を入れる予定で改善を行っています。(現在、約20万立方㍍が入っている。)
環境衛生課は、週2回のパトロールを実施し、また、県と市の合同パトロールは月に2回実施している、とのこと。
【寺町のコメント】
私は、中に入るのは2度目。最初のとき、運搬路沿いのアスファルト塊や路面に敷かれている砕片された瓦に、《これをどうやって回収するのか? 》と理解に苦しみました。埋め立ての進行で路面の位置は上がって行く、今回、それに合わせて、新たな位置に、以前よりずっとたくさんの砕片された瓦が敷かれています。市は、「県は『瓦は最後に回収する』という前提で認めている」とのこと。どんどん残土で埋めていくのだから、回収するはずがないこと位、誰でも分かる。同行した議員らも同様の評価(「証人」)。こんなことでは、行政が知りつつ見過ごしたことで不法投棄の山ができた岐阜市椿洞の善商事件と同じになる、そういう懸念はぬぐえません。
ゴルフ場の造成中は、上流の工事面積に見合った仮設の調整池を造ることが義務づけられていますが、今の埋め立て地の下部の調整池は、畳数枚程度の小さいな穴ひとつ。
県のルーズな姿勢を感じます。こんなことでいいのかと強く感じました。
軽くするために縮小した写真は以下。
破砕した瓦などを敷き詰めた路面
webページだけにのせる場内の写真
敷き詰めた瓦など
同上
アスファルト塊なども
同上。鉄筋なども見える
同上
埋立の最上部。一番奥であと5mほど埋める=コースと同じ位
同上
あまり縮小していないので重いがきれいな写真
破砕した瓦などを敷き詰めた路面
webページだけにのせる場内の写真
敷き詰めた瓦など
同上
アスファルト塊なども
同上。鉄筋なども見える
同上
埋立の最上部。一番奥であと5mほど埋める=コースと同じ位
同上
廃棄物処分場問題で全国集会開催決まる
岐阜市の畜産センター奥での産廃不法投棄問題、私は、岐阜市や周辺の人たちと毎週会議を続けて市民的な対応を進めています。このほど、来る11月28日(土)29日(日)に、廃棄物処分場問題に関して全国集会を行うことが決まりました。皆さんもぜひ、今から予定してご参加ください。
《岐阜市の善商の事件の反省→住民の関心と監視の低いところが狙われる》
山県市のごみ処理施設整備計画概要
【8月26日会議】
山県市は、あと6年間は岐阜市にゴミ処理を依頼しています。が、その後は、自前で処理することになります。そこで、今年中に概要を具体化して、来年05年に1年間の環境アセスメント実施、再来年06年秋には立案を完了したい意向。
この日示された仮の案では
①焼却灰は灰熔融を前提とした熔融炉で、
②24時間連続運転の20トン炉を2基、
③市が扱うのは「一般廃棄物」(市民の暮らしから出るゴミ)だが、今は「あわせ産廃」といって、一部の産廃も一緒に処理するのが国の一つの方向なので「あわせ産廃」でいく。
ただ、市は方式や規模についてまだ決定したものではないので、議会とも意見交換して決めていきたい、との考え。
【寺町のコメント】
①のことは改めて。
②について、ゴミの炉は焼却でも熔融でも、その設計の予定の量のゴミが投入されないと極めて不都合になるシステム(だから「大きければ余裕があっていい」、というものではない)。現在、市のゴミは日量30トン程度。それを40トン規模の炉にすると《40トンのゴミを確保しなければいけない》ということになり、「ごみ減量」という基本とは矛盾してきます。市民意識がさらに向上し、分別、リサイクルが進むと、ますます「ゴミの量を確保しなければ」という事態に。
加えて、③の「あわせ産廃」といって、自治体が産廃を一緒に処理します、税金で企業の事業ゴミを処理します、ということでは自治体の責務を越えた、ますます矛盾した事態になります。
しっかり考えないといけない、しかも、来年には基本線を固める、そんなところにいます、私たちは。
山県市民の皆さんはどのように考えますか?
◆ 示された 9月議会の予定 は次のようです。
9月 9日(木) 10時~ 議会全員協議会
9月15日(水) 10時~ 9月定例会開会 市長の提案説明
22日(水) 10時~ 議案に対する本会議場での質疑、委員会付託
27日(月)28日(火)30日(木)
10時~ 総務、産業建設、文教厚生委員会
10月 1日(金)と4日(月) 10時~ 一般質問
5日(火) 10時~ 委員長報告・討論・採決 閉会
※9月議会は昨年一年間の山県市の決算の審査の議会。
4月に議員になった私は、 じっくりと検証しなければ、と思っています。
※議員の報酬等も大幅に引き上げ、調査費まで条例化した山県市議会。
私は「一般質問はせめて1時間に」と求めていますが、議会は高富町で実施していた 「1時間」を認めようとしません。そればかりか3日間の日程を2日に短縮!
※議会でとりあげた方がよいことなどありましたら、お知らせください。
議会議事録を掲載
山県市議会はHPをつくっていません。
そこで、6月議会の議事録(質疑・質問)を私のHPに掲載。
映像のライブとはいきませんが、文字の実況でどうぞ。
6月定例会の議事録抜粋